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九州大学 1989年度
理系数学 第3問

問題

(1) のとき,2曲線の交点の座標で最小な正の値を求めよ.

(2) として,4曲線

を考える.の交点の座標で最小な正の値とし,の交点の座標で最小な正の値とするとき,の範囲でこの4曲線によって囲まれる図形の面積を求めよ.

出典:九州大学 1989年度 前期日程 第2次学力試験 理系 第3問

方針

交点条件は に直し、和積の公式で候補を比較する。面積ではまず を出す。ただし、保存されている問題文の条件 のままでは、 内でもう一度交わり、4曲線が囲む単一の図形が定まらない。したがって単一領域として標準的に解ける の場合を詳述し、条件不足の点を明示する。

解答

(1)

交点では である。 を用いると、これは と同値である。和積の公式より

第一の因子が0となる正の最小値は から である。第二の因子は、 のとき正の最小値 を与えるが、 であるから、これは第一の値より大きい。 のとき第二の因子は で0にならない。よって求める最小の正の値は である。

(2)

まず である。区間 では なので、常に である。

ここで注意すべき点がある。問題文の条件が だけであると、 のとき となり、 の内部で再び交わる。したがって、この範囲では「この4曲線によって囲まれる図形」が単一には定まらず、どの成分の面積を求めるか、または全成分の和を求めるかを追加で指定する必要がある。

以下では、4曲線が で1つの図形を囲む標準的な場合、すなわち として計算する。このとき であるから、 では である。

上側の境界が から に変わる点を とする。これは を満たす点であり、 にある点は から である。実際、

なので である。この同じ点で下側の境界も から に変わる。

よって面積

である。すなわち したがって

ここで であり、また

である。さらに

だから、

ゆえに である。

別解。 の単一領域の場合、4曲線はいずれも直線 に関して上下対称に現れる。したがって、各 での縦の長さは、 では では である。これは上の積分と同じで、境界の切り替わりだけを見れば計算できる。