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九州大学 1989年度
文系数学 第1問

問題

空間内の点を中心とした半径 の球面上に点をとり,ベクトルのなす角を とする.

(1) ベクトルの大きさが最小となるようなで表し,このベクトルの大きさを求めよ.

(2) (1)で求めたに対して,とおく.球面上の点の大きさが以下となるように動くとき,点は空間内のどんな図形を描くか.

出典:九州大学 1989年度 前期日程 第2次学力試験 文系 第1問

方針

二乗して内積で表すと、

t を含む部分は完全平方になる。最小値を出したあと、 に垂直な成分であることを確認する。後半では の範囲に直し、半径方向と向きがどこまで自由に動くかを端点まで調べる。別解として座標を入れると、点 の動く平面と円板の半径が直接読める。

解答

(1)

とおくと、 である。したがって

これを完全平方にすると よって最小となるのは のときである。 では だから、最小の大きさは である。 の端でもこの式はそのまま成り立つ。

(2)

(1)の値を用いると である。このベクトルと の内積は

なので、点 を通り に垂直な平面上にある。また (1) より である。

一方、条件 を用いて すなわち と同値である。 だから である。したがって

逆に、 を中心とし に垂直な平面上で、 を満たす任意の距離 と任意の向きを選ぶ。 となる がとれ、その向きに対応する球面上の点 を選べば、その点の はちょうど選んだ点になる。よって点 の描く図形は、 である。境界の円周も のときに含まれる。

別解。座標を入れても同じことが見える。 を原点、 とし、 と表す。このとき

条件 は上で見た通り であり、 は自由に動く。したがって 平面上で半径 から までの全方向が得られる。