九州大学 1985年度
文系数学 第3問
- 試験区分
- 前期日程 第2次学力試験
- 対象
- 文系
- 分野
- 積分、図形と方程式
- 解法
- 体積計算、文字消去、極限計算
- 難易度
- 6 / 10 計算量 7 / 10 目安 22〜32分
問題
xy平面上の2つの曲線y=x2,y=a2(x−a1)2 (0<a<1)について,次の(1),(2)に答えよ.
(1) 上の2つの曲線の概形をかき,この2つの曲線が囲む部分を斜線で示せ.
(2) (1)の斜線部分をx軸のまわりに1回転させて得られる回転体の体積Vaを求めよ.さらに,a→0limVaを求めよ.
出典:九州大学 1985年度 前期日程 第2次学力試験 文系 第3問
方針
2つの放物線の交点をまず求め、どちらが上側かを x=0 で確認して斜線部分を決める。回転体の体積は、上側の半径の2乗から下側の半径の2乗を引いて積分する。交点は −1/(1−a) と 1/(1+a) で、体積は (ax−1)4−x4 の積分になる。端点を使って整理すると Va が得られ、最後に a→0 の極限を取る。
解答
(1)
2つの曲線の交点を求める。方程式は x2=a2(x−a1)2=(ax−1)2 である。したがって x=ax−1またはx=−(ax−1) である。これを解くと x=−1−a1,x=1+a1 となる。ここで 0<a<1 であるから、左の交点は負、右の交点は正である。
上下関係を確認するために x=0 を代入する。すると x2=0,(ax−1)2=1 であるから、2つの交点の間では (ax−1)2≧x2 であり、上側が y=(ax−1)2、下側が y=x2 である。したがって概形は、上に開く2つの放物線が x=−1−a1,x=1+a1 で交わり、その間に囲まれる部分を斜線で示せばよい。
(2)
斜線部分を x 軸のまわりに回転する。上側の半径が (ax−1)2、下側の半径が x2 であるから、体積 Va は Va=π∫−1/(1−a)1/(1+a){(ax−1)4−x4}dx である。積分を実行するため、∫{(ax−1)4−x4}dx=5a(ax−1)5−5x5 を用いる。端点を代入する。
まず x=1+a1 では ax−1=1+aa−1=−1+a1 であるから、
5a(ax−1)5−5x5=−5a(1+a)51−5(1+a)51=−5a(1+a)51+a=−5a(1+a)41.
次に x=−1−a1 では ax−1=−1−aa−1=−1−a1 であるから、
5a(ax−1)5−5x5=−5a(1−a)51+5(1−a)51=5a(1−a)5a−1=−5a(1−a)41.
したがって
Va=π{−5a(1+a)41+5a(1−a)41}=5aπ⋅(1−a2)4(1+a)4−(1−a)4.
ここで (1+a)4−(1−a)4=8a+8a3=8a(1+a2) であるから、Va=5(1−a2)48π(1+a2) である。よって lima→0Va=58π となる。