九州大学 1983年度
文系数学 第2問(理系 第2問)
- 試験区分
- 前期日程 第2次学力試験
- 対象
- 文系
- 分野
- 積分、微分、方程式・不等式
- 解法
- 微分による最大最小、範囲評価、場合分け
- 難易度
- 6 / 10 計算量 6 / 10 目安 —
問題
関数f(x)=ax2+(1−a)xの実数係数aは,定積分∫01{(f′(x))2−2f(x)}dxの値を最小にするという.このとき,次の(1),(2)に答えよ.
(1) aの値を求めよ.
(2) xが区間[0,1]を動くとき,∣f(x)−(x+k)∣の最大値はkの関数である.これをg(k)とする.g(k)を最小にする実数kの値を求めよ.
出典:九州大学 1983年度 前期日程 第2次学力試験 文系 第2問(理系 第2問)
方針
(1)は与えられた定積分を a の2次式として正確に計算し、平方完成または微分で最小化する。(2)は a=−21 を代入して f(x)−x の値域を調べる問題に直す。g(k) は、区間 [0,81] 上の数 ϕ(x) と定数 k との距離の最大値なので、両端からの距離を等しくする位置を選ぶ。
解答
(1)
f(x)=ax2+(1−a)x であるから f′(x)=2ax+1−a. したがって (f′(x))2=4a2x2+4a(1−a)x+(1−a)2. これを 0 から 1 まで積分すると ∫01(f′(x))2dx=34a2+2a(1−a)+(1−a)2. 右辺を整理して ∫01(f′(x))2dx=1+31a2 となる。また
∫012f(x)dx=2(3a+21−a)=1−3a.
よって、求める定積分の値は
∫01{(f′(x))2−2f(x)}dx=1+31a2−(1−3a)=31a2+31a.
これは 31a2+31a=31(a+21)2−121 と平方完成できる。したがって最小となるのは a=−21 のときである。
(2)
(1)より f(x)=−21x2+23x. したがって f(x)−(x+k)=−21x2+21x−k. ここで ϕ(x)=21x−21x2=21x(1−x) とおくと f(x)−(x+k)=ϕ(x)−k である。 0≦x≦1 において x(1−x) は x=21 で最大となり、両端で0となる。よって 0≦ϕ(x)≦81. したがって g(k)=max0≦x≦1∣ϕ(x)−k∣ は、区間 [0,81] にあるすべての値と k との距離の最大値である。最大距離は少なくとも両端 0,81 からの距離の大きい方になるから g(k)≧max(∣k∣,81−k). また ϕ(x) の値はこの区間全体に連続に現れるので、右辺がそのまま g(k) である。
この最大値を最小にするには、両端からの距離を等しくすればよい。つまり ∣k∣=81−k となる点を選ぶ。最小点は区間の中央であり、k=21⋅81=161. よって k=161 である。