問題
で定義された微分可能な関数のグラフは,上に凸であって,とする.グラフ上に定点と点 をとるとき,原点と,を結ぶ線分,とグラフとによって囲まれる部分の面積をとするとき,次の(1),(2),(3)に答えよ.
(1) を定積分と,,,とで表せ.
(2) の場合に,変数を とおいて,面積のに関する変化率を求めよ.
(3) のとき,になるをとおいて求めよ.
出典:九州大学 1982年度 前期日程 第2次学力試験 理系 第5問
方針
(1)は、曲線下の面積から三角形 の面積を引いて を表す。(2)は(1)を微分して を得て、楕円型の関数に代入し、さらに で を求める。(3)は 、 と置くと になるので、与えられた から を積分で求める。
解答
(1)
曲線 上の点は である。線分 、 と曲線で囲まれる部分は、区間 における曲線下の面積を基準にして、左側の線分 の下の三角形を加え、右側の線分 の下の三角形を引けばよい。
曲線下の面積は である。線分 の下の三角形の面積は であり、線分 の下の三角形の面積は である。したがって (2)
(1)を で微分する。ただし は定数である。 本問の楕円 にこの式を用いる。 なので
したがって とおくと である。よって
(3)
のとき、(1)は である。 とおくと これを微分すると いま であるから したがって これを積分する。 よって である。ただし は任意定数である。
したがって である。
別解の視点
(3)で任意定数が残るのは、 に原点を通る直線成分 を加えても、線分 と曲線で囲まれる面積には寄与しないためである。面積から関数を復元する問題では、このように面積に現れない成分が残ることがある。