問題
次の命題(p),(q)のそれぞれについて,正しいかどうか答えよ.正しければ証明し,正しくなければ反例を挙げて正しくないことを説明せよ.
(p) 正角形の頂点から3点を選んで内角の1つがである三角形を作ることができるならば,は3の倍数である.
(q) とにおいて,かつならば,である.
出典:京都大学 2012年度 前期日程 第2次学力試験 理系 第5問
方針
(p)は文系第4問と同じく円周角と中心角の関係で示す。(q)は2点 からの距離がともに大きい点の方が、必ずしも線分 を小さい角で見るとは限らないことを、具体的な三角形で反例にする。 を1に固定し、 と で 、 を満たしつつ、余弦定理で となるように選ぶ。
解答
(p)
正しい。
正 角形の頂点は同一円周上にある。隣り合う頂点に対応する中心角は である。
選んだ3点でできる三角形の内角の1つが であるとする。この角が見込む弧の中心角は、円周角の定理より である。その弧は正 角形の頂点間隔を整数個集めたものなので、ある整数 について である。よって となり、 は3の倍数である。
(q)
正しくない。
反例を挙げる。 とし、三角形 が を満たすようにする。また三角形 が を満たすようにする。いずれも三角不等式を満たすので、このような三角形は存在する。
このとき であり、命題の仮定は満たされている。
一方、余弦定理より、 について
である。また、 について
である。
ここで である。三角形の内角は から の間にあり、この範囲では余弦が大きいほど角は小さい。したがって である。
よって、仮定 、 を満たしても とは限らない。命題(q)は正しくない。