京都大学 2012年度
理系数学 第1問
- 試験区分
- 前期日程 第2次学力試験
- 対象
- 理系
- 分野
- 関数、積分、指数・対数
- 解法
- 極限計算、部分積分、定積分評価
- 難易度
- 4 / 10 計算量 4 / 10 目安 —
問題
次の各問に答えよ.
(1) aが正の実数のときn→∞lim(1+an)n1を求めよ.
(2) 定積分∫13x21log1+x2dxの値を求めよ.
出典:京都大学 2012年度 前期日程 第2次学力試験 理系 第1問
方針
(1)は a≦1 と a>1 に分ける。0<a≦1 では 1+an が1と2の間に挟まれるので、その 1/n 乗をはさみうちする。a>1 では an をくくり出し、残った因子が1へ近づくことを示す。(2)は u=log1+x2、dv=x−2dx とする部分積分で、対数を微分して 1/(1+x2) に落とす。端点での対数値と arctan の値を丁寧に代入する。
解答
(1)
まず 0<a≦1 とする。このとき 0<an≦1 であるから 1≦1+an≦2 である。正の数なので 1/n 乗して 1≦(1+an)1/n≦21/n を得る。ここで 21/n→1 だから、はさみうちにより limn→∞(1+an)1/n=1 である。
次に a>1 とする。このとき (1+an)1/n=a(1+an1)1/n である。an→∞ なので
1≦(1+an1)1/n≦(1+1)1/n=21/n
が十分大きい n で成り立つ。右端は1に収束するので、中央も1に収束する。したがって limn→∞(1+an)1/n=a である。
以上より
n→∞lim(1+an)1/n={1a(0<a≦1),(a>1)
である。
(2)
求める積分を I=∫13x21log1+x2dx とおく。部分積分を用いる。すなわち u=log1+x2,dv=x21dx とする。すると du=1+x2xdx,v=−x1 である。よって
I=[−x1log1+x2]13+∫13x1⋅1+x2xdx
であり、
I=[−x1log1+x2]13+∫131+x2dx
となる。
端点の値を計算する。x=3 では log1+x2=log2 であり、x=1 では log1+x2=log2=21log2 である。したがって境界項は −31log2+21log2 である。また
∫131+x2dx=[arctanx]13=3π−4π=12π
である。
よって I=21log2−31log2+12π であり、1/3=3/3 だから I=(21−33)log2+12π である。