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京都大学 2010年度
文系数学 第2問

問題

座標平面上の点の範囲を動くとき,のそれぞれの最大値と最小値を求めよ.

出典:京都大学 2010年度 前期日程 第2次学力試験 文系 第2問

方針

まず3本の境界直線の交点を求め,領域が三角形であることを確認する。一次式 は三角形上で最大・最小を頂点でとるので,3頂点だけを調べる。 は原点からの距離の2乗であり,最大は三角形の頂点で確認できる。一方,最小は原点から三角形への最短距離なので,各辺への垂線の足が辺上にあるかを確認し,最短となる辺を決める。

解答

境界直線を とする。これらの交点を求める。 から を得る。 から を得る。また, から を得る。

与えられた不等式の向きを確認すると,領域はこの3点 を頂点とする三角形である。

まず を考える。一次式は三角形上で最大値・最小値を頂点でとるので,3頂点で調べればよい。

したがって である。

次に を考える。これは点 と原点との距離の2乗である。

最大値については,三角形の内部や辺上で原点からの距離が頂点より大きくなることはない。実際,三角形内の点は3頂点の重み付き平均で表され,距離の2乗は凸な量なので最大は端の点,すなわち頂点で確認すればよい。各頂点で

であるから,最大値は である。

最小値は,原点からこの三角形までの最短距離の2乗である。原点は領域に含まれないので,最短点は境界上にある。

は直線 上にある。原点からこの直線に下ろした垂線の足は,直線の法線ベクトル を用いて である。この点は を結ぶ線分上にある。したがってこの辺までの距離の2乗は

である。

念のため他の辺も確認する。辺 上にある。原点からこの直線に下ろした垂線の足は線分 上にないので,辺 上で原点に最も近い点は端点である。したがってこの辺での最小候補は であり,いずれも より大きい。

上にある。原点からこの直線に下ろした垂線の足は であり,これは線分 上にない。したがって辺 でも最小候補は端点であり, である。これらも より大きい。

よって である。