京都大学 2010年度
文系数学 第1問
- 試験区分
- 前期日程 第2次学力試験
- 対象
- 文系
- 分野
- 積分、図形と方程式
- 解法
- 面積計算、判別式、三角比の利用
- 難易度
- 5 / 10 計算量 5 / 10 目安 20分
問題
次の各問に答えよ.
(1) 座標平面上で,点(1,2)を通り傾きaの直線と放物線y=x2によって囲まれる部分の面積をS(a)とする.aが0≦a≦6の範囲を変化するとき,S(a)を最小にするようなaの値を求めよ.
(2) △ABCにおいてAB=2,AC=1とする.∠BACの二等分線と辺BCの交点をDとする.AD=BDとなるとき,△ABCの面積を求めよ.
出典:京都大学 2010年度 前期日程 第2次学力試験 文系 第1問
方針
(1) は,直線と放物線の2交点の x 座標を α,β とし,囲まれる面積を ∫αβ(直線−放物線)dx で表す。差は (x−α)(β−x) 型になるので,面積は交点間の長さ β−α,すなわち判別式だけで決まる。(2) は角の二等分線の定理で BD を BC で表し,角の二等分線の長さ公式と条件 AD=BD から BC を決める。最後に余弦定理で ∠BAC を求め,面積へ進む。
解答
(1) 点 (1,2) を通り傾き a の直線は y=a(x−1)+2=ax−a+2 である。放物線 y=x2 との交点の x 座標は x2=ax−a+2 すなわち x2−ax+a−2=0 の解である。この2解を α,β α<β とする。
判別式を D とすると D=a2−4(a−2)=a2−4a+8=(a−2)2+4 である。したがって β−α=D である。 α≦x≦β では直線が放物線の上にあるので,囲まれる面積は S(a)=∫αβ{a(x−1)+2−x2}dx である。ここで a(x−1)+2−x2=−(x2−ax+a−2)=−(x−α)(x−β)=(x−α)(β−x) だから S(a)=∫αβ(x−α)(β−x)dx となる。u=x−α とおくと,積分区間は 0≦u≦β−α であり,
S(a)=∫0β−αu(β−α−u)du=6(β−α)3=6D3/2
である。
よって S(a) を最小にするには D を最小にすればよい。0≦a≦6 において D=(a−2)2+4 は a=2 で最小となる。したがって求める値は a=2 である。
(2) BC=x とおく。角の二等分線の定理より BD:DC=AB:AC=2:1 であるから BD=32x である。条件 AD=BD より AD=32x である。
角の二等分線の長さの公式を用いると,AB=2,AC=1 なので
AD2=AB⋅AC{1−(AB+AC)2BC2}=2(1−9x2)
である。一方,AD=2x/3 だから AD2=94x2 である。よって 94x2=2(1−9x2) となり,整理して 4x2=18−2x2,6x2=18 より x2=3 を得る。
次に余弦定理より
cosA=2⋅AB⋅ACAB2+AC2−BC2=2⋅2⋅14+1−3=21
である。したがって 0<A<π より sinA=23 である。
ゆえに △ABC の面積は
21⋅AB⋅AC⋅sinA=21⋅2⋅1⋅23=23
である。