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京都大学 2000年度
文系数学 第2問

問題

実数 が条件 を満たすとし,の最小値をとする.このとき,となる の個数は1または2であることを示せ.

出典:京都大学 2000年度 前期日程 第2次学力試験 文系 第2問

方針

2階差の不等式を、隣り合う差 の狭義単調増加に直す。差が負なら列は下がり、正なら列は上がるので、最小値は差の符号が負から正へ変わる場所にだけ現れる。差が0になる添字は高々1つであり、その場合だけ隣り合う2項が同時に最小になる。端点で最小になる場合も、差の符号列として同じ枠組みで処理する。

解答

とおく。与えられた条件 すなわち を意味する。したがって である。

このことから、差 の符号の並びは、負のものが先に並び、その後に必要なら0が1つだけ現れ、最後に正のものが並ぶ形に限られる。実際、 となった後で となることは、 に反する。また狭義増加なので、 となる添字は高々1つである。

差がすべて正なら であり、最小値をとるのは だけである。差がすべて負なら であり、最小値をとるのは だけである。

途中で符号が変わる場合を考える。ある について となるなら、列は まで減少し、その後増加する。したがって最小値をとるのは だけである。

一方、ある について となるなら、列は まで減少し、 より で、その後増加する。したがって最小値をとるのは の2つだけである。 の端の場合も同じく、最小値をとる項は隣り合う2つである。

以上より、 となる の個数は1または2である。

別解。2つの最小値が離れて存在すると仮定して矛盾を出してもよい。 かつ とする。このとき である。もし なら、 なので上の和は正となり矛盾する。よって であるが、その場合 となり、 が最小値であることに反する。したがって、最小値をとる2つの添字があるとしても隣り合う場合に限られる。さらに は高々1つなので、最小値をとる添字は高々2つである。有限個の数列には最小値をとる添字が少なくとも1つあるから、個数は1または2である。