問題
平面上に四辺形があって,どの頂点も,残りの頂点の作る三角形の外部にある.の重心を,の重心を,の重心を,の重心をとして,四辺形を作る.これを1回目とし,同様の手続きをくり返して,回目にえられる四辺形をとする.
このとき,次のことを示せ.
(1) 線分,,,は1点を共有する.
(2) 点 は1直線上にある.
(3) との距離について,である.
出典:京都大学 1982年度 前期日程 第2次学力試験 理系 第3問
方針
四点の平均点 を基準にする。1回の操作で、各新頂点は「他の三点の平均」になるため、 から見たベクトルは元の対応するベクトルの 倍になる。これを示せば、(1)の共点性、(2)の の直線性、(3)の距離が等比的に0へ近づくことがまとめて分かる。
解答
(1)
元の点 の位置ベクトルを とする。また とおき、この点を とする。
三角形 の重心 の位置ベクトルは である。したがって
よって は一直線上にある。同様に もそれぞれ一直線上にある。したがって4本の線分は1点 を共有する。
(2)
まず、1回の操作後も四点の平均は変わらないことを確認する。実際、 は
であり、これは に等しい。したがって平均点 は、操作をくり返しても変わらない。
元の四辺形を と書くことにする。上と同じ計算を各段階に適用すると が成り立つ。したがって である。
これは、すべての点 が、点 と を結ぶ直線上にあることを表している。よって は1直線上にある。
(3)
(2)より したがって
別解の視点
各回の図形を個別に追うより、平均点 から見たベクトルが毎回 倍されることを一度示す方が速い。符号が負なので は の両側を交互に移るが、長さは毎回 倍になる。