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北海道大学 2014年度
理系数学 前期 第3問

問題

逆行列をもつ2次の正方行列,が,関係式

をみたすとする。さらには逆行列をもつとする。ここでは2次の単位行列とする。

(1) すべての自然数に対しては逆行列をもち,

が成立することを示せ。

(2) により,行列を定める。との間に成立する関係式を求め,を用いて表せ。

出典:北海道大学 2014年度 前期日程 第2次学力試験 理系 前期 第3問

方針

与式は が逆行列を持つことを利用して と変形する。(1) はここから を作り、 の可逆性を帰納法で示す。逆行列の式では、 が可換であるため逆行列とも順序を入れ替えられることを明記する。(2) は と (1) の逆行列表示を に代入し、 という等比型の関係へ落とす。

解答

(1)

問題の関係式は である。 は逆行列を持つので、右から をかけると である。したがって

である。

仮定より は逆行列を持つ。いま が逆行列を持つとすると、 も逆行列を持つので、積 も逆行列を持つ。よって上の式から も逆行列を持つ。数学的帰納法により、すべての自然数 について は逆行列を持つ。

さらに の両辺の逆行列をとると、積の逆行列の順序に注意して である。ここで は可換である。したがって とも可換であり である。よって が成り立つ。

(2)

である。まず より である。また (1) より である。したがって

である。

よって が成り立つ。これを繰り返すと となるので、一般に である。