問題
に対してと定める.ただし,は自然対数の底である.
(1) 不定積分,を求めよ.
(2) をの指数関数と多項式を用いて表せ.
(3) はで極大となることを示せ.
出典:北海道大学 2010年度 前期日程 第2次学力試験 理系 前期 第4問
方針
絶対値を含む積分なので,まず で積分区間を分ける。原始関数を部分積分で準備してから を明示式に直し,最後は対称性 によって半区間だけを調べる。最大値の証明では導関数を で書き換え,端点と凸性から符号を示す。
解答
(1) 部分積分を用いる。 では , とすると である。
同様に では , として 上で求めた積分を使えば である。したがって である。
(2) のとき,絶対値を外すために積分区間を と に分ける。 すなわち 第1項は (1) の結果から計算できる。第2項も に対して同様に部分積分してよい。整理すると となる。
途中計算を確認しておくと, であり, である。これを上下端に代入すれば上の式を得る。
(3) まず は対称性をもつ。もとの定義で と置換すると, であり, となるので である。したがって最大値を調べるには を考えれば十分である。
(2) の式を微分すると に対して とおくと, よって を示せば, は で増加し,対称性から で最大となる。
そこで とおく。すると また
である。さらに であるから, はこの区間で上に凸である。上に凸な関数は端点を結ぶ線分より上にあるので,端点がともに0以上であることから が従う。したがって で であり, はこの区間で増加する。
対称性 と合わせて,最大値を与える点は である。