北海道大学 2009年度
後期・理系数学 後期 第4問
- 試験区分
- 後期日程 第2次学力試験
- 対象
- 理系
- 分野
- 積分、指数・対数
- 解法
- 絶対値の処理、微分による最大最小、置換
- 難易度
- 6 / 10 計算量 5 / 10 目安 20分
問題
関数f(t)を
f(t)=∫01(∣ex−t∣+∣e2x−t∣)dx
と定める.1≦t≦eでのf(t)の最小値とそのときのtの値を求めよ.
出典:北海道大学 2009年度 後期日程 第2次学力試験 後期・理系 後期 第4問
方針
1≦t≦eでは,ex=tの折れ点x=logtも,e2x=tの折れ点x=(1/2)logtも積分区間内にある。絶対値付き積分のt微分は,tより下にある区間の長さから上にある区間の長さを引けば求められるので,f′(t)=3logt−2を得る。最小点t=e2/3を決めた後,絶対値を折れ点で分けた一般式に代入して最小値を計算する。
解答
1≦t≦eとする。このとき ex=t となる点は x=logt であり,0≦logt≦1だから積分区間[0,1]内にある。また e2x=t となる点は x=21logt であり,これも[0,1]内にある。
まずf′(t)を求める。∣ex−t∣については,0≦x<logtでex−t<0,logt<x≦1でex−t>0である。したがってtで微分した寄与は (logt)−(1−logt)=2logt−1 である。同様に,∣e2x−t∣については折れ点がx=(1/2)logtなので,寄与は 21logt−(1−21logt)=logt−1 である。よって f′(t)=3logt−2 である。
1≦t≦eでlogtは増加するから,f′(t)はt=e2/3で負から正に変わる。したがってf(t)は t=e2/3 で最小となる。
次に最小値を求める。一般にa=1,2に対して Ga(t)=∫01∣eax−t∣dx とおく。折れ点x=(1/a)logtで分けると
Ga(t)=∫0(logt)/a(t−eax)dx+∫(logt)/a1(eax−t)dx=talogt−at−1+aea−t−t(1−alogt)=t(a2logt−1)+aea+1−2t
である。
t=e2/3を代入する。まずa=1について
G1(e2/3)=e2/3(34−1)+e+1−2e2/3=e+1−35e2/3
である。次にa=2について
G2(e2/3)=e2/3(32−1)+2e2+1−2e2/3=2e2+1−34e2/3
である。したがって
f(e2/3)=G1(e2/3)+G2(e2/3)=e+1+2e2+1−3e2/3=2e2+2e+3−3e2/3
である。