北海道大学 2007年度
後期・理系数学 後期 第1問
- 試験区分
- 後期日程 第2次学力試験
- 対象
- 理系
- 分野
- 三角関数、方程式・不等式
- 解法
- 置換、範囲評価、存在証明
- 難易度
- 5 / 10 計算量 4 / 10 目安 —
問題
kを実数とし,関数f(x)を
f(x)=3sin2x−cos2x+k(3sinx+cosx)
とする.
(1) t=3sinx+cosxとおくとき,f(x)をtの2次式で表せ.
(2) k=−31のとき,0<x<πの範囲で方程式f(x)=0の解を求めよ.
(3) 0<x<πの範囲で方程式f(x)=0は任意の実数kに対して解をもつことを示せ.
出典:北海道大学 2007年度 後期日程 第2次学力試験 後期・理系 後期 第1問
方針
t=3sinx+cosx=2sin(x+π/6) とおき,t2 を展開して二倍角部分 3sin2x−cos2x を t2−2 に直す。(2)は二次方程式の根を求め,0<x<π における t の値域 −1<t≦2 でふるいにかける。(3)は q(t)=t2+kt−2 とし,q(−1) と q(2) の符号,および k=−1 の端点の場合を分けて,値域内に根があることを示す。
解答
(1)
t=3sinx+cosx とおく。まず t2=3sin2x+23sinxcosx+cos2x である。これを 3sin2x+cos2x=1+2sin2x,23sinxcosx=3sin2x と直すと t2=1+2sin2x+3sin2x である。一方,−cos2x=2sin2x−1 だから 3sin2x−cos2x=t2−2 となる。したがって f(x)=t2+kt−2 である。
(2)
k=−1/3 のとき,f(x)=0 は t2−31t−2=0 である。これを解くと t=3,t=−32 である。
ここで t=3sinx+cosx=2sin(x+6π) である。0<x<π のとき 6π<x+6π<67π なので −1<t≦2 である。したがって t=−2/3 は値域に入らない。 t=3 より 2sin(x+6π)=3 である。上の範囲で sin(x+π/6)=3/2 となるのは x+6π=3π,32π であるから x=6π,2π である。
(3)
(1)より,方程式 f(x)=0 は q(t)=t2+kt−2=0 と同値である。ただし 0<x<π に対応する t の値域は −1<t≦2 である。
端の値を調べると q(−1)=−k−1,q(2)=2k+2=2(k+1) である。k=−1 のとき,q(−1) と q(2) は異符号である。したがって連続性により,−1<t<2 に q(t)=0 を満たす t が存在する。この t は 0<x<π のある x で実現される。 k=−1 のときは q(t)=t2−t−2=(t−2)(t+1) であり,t=2 が値域に含まれる。実際,t=2 は 2sin(x+6π)=2 すなわち x=π/3 で実現する。
以上より,任意の実数 k に対して,0<x<π の範囲で f(x)=0 は解をもつ。