北海道大学 2006年度
後期・理系数学 後期 第2問
- 試験区分
- 後期日程 第2次学力試験
- 対象
- 理系
- 分野
- 積分、指数・対数
- 解法
- 定積分評価、極限計算、範囲評価
- 難易度
- 6 / 10 計算量 5 / 10 目安 20〜22分
問題
実数a,b,nは0<b<1<aかつn≧2をみたすとし
f(a)=∫1ax−ndx,g(b)=∫b1x−ndx
とおく.
(1) a→∞limg(b)f(a)<1となるnの範囲を求めよ.
(2) n→∞limg(1−n1)f(1+n1)を求めよ.
出典:北海道大学 2006年度 後期日程 第2次学力試験 後期・理系 後期 第2問
方針
n≧2 なので,x−n の積分は x1−n/(1−n) で計算できる。(1)は a→∞ で a1−n→0 となることを使い,得られた不等式を n について解く。0<b<1 なので b1−n=(1/b)n−1 と見て対数をとる。(2)は同じ積分式に a=1+1/n,b=1−1/n を代入し,(1+1/n)n→e,(1−1/n)n→e−1 の標準極限に帰着する。
解答
(1)
n≧2 なので n=1 である。したがって
f(a)=∫1ax−ndx=[1−nx1−n]1a=n−11−a1−n
である。また
g(b)=∫b1x−ndx=[1−nx1−n]b1=n−1b1−n−1
である。
ここで n>1 なので a1−n→0(a→∞) である。よって lima→∞g(b)f(a)=b1−n−11 である。これが1より小さいためには b1−n−11<1 である。分母は正なので,これは b1−n−1>1 すなわち b1−n>2 と同値である。 0<b<1 より 1/b>1 であり,b1−n=(b1)n−1 である。したがって (n−1)logb1>log2 となる。logb1>0 だから n>1+log(1/b)log2 である。
(2)
上で得た式を用いると
g(1−n1)f(1+n1)=(1−n1)1−n−11−(1+n1)1−n
である。
まず
(1+n1)1−n=(1+n1)(1+n1)−n→1⋅e−1=e−1
である。また
(1−n1)1−n=(1−n1)(1−n1)−n→1⋅e=e
である。したがって
n→∞limg(1−n1)f(1+n1)=e−11−e−1=e−1(e−1)/e=e1
である。