北海道大学 2005年度
理系数学 前期 第4問
- 試験区分
- 前期日程 第2次学力試験
- 対象
- 理系
- 分野
- 複素数平面、図形と方程式
- 解法
- 実部虚部比較、円の性質、数学的帰納法
- 難易度
- 5 / 10 計算量 5 / 10 目安 —
問題
複素数an (n=1,2,⋯)を次のように定める.
a1=1+i,an+1=2an−3an
ただし,iは虚数単位である.このとき以下の問いに答えよ.
(1) 複素数平面上の3点0,a1,a2を通る円の方程式を求めよ.
(2) すべてのanは(1)で求めた円上にあることを示せ.
出典:北海道大学 2005年度 前期日程 第2次学力試験 理系 前期 第4問
方針
(1)はまず漸化式から a2 を計算し、複素数平面での座標に直して、原点を通る円 x2+y2+ux+vy=0 の係数を決める。(2)では(1)の円を ∣z−1∣=1 と読み替えるのが要点である。円上の点 z に対し z′=z/(2z−3) とおき、∣z′−1∣=1 を直接示せば、この変換が円を保つことが分かる。最後は a1 が円上にあることから数学的帰納法で結ぶ。
解答
(1)
まず a2 を求める。 a2=2(1+i)−31+i=−1+2i1+i である。分母を実数化すると a2=(−1)2+22(1+i)(−1−2i)=51−3i=51−53i である。
求める円は原点を通るので、その方程式を x2+y2+ux+vy=0 とおける。点 a1=1+i、すなわち (1,1) を通るから 12+12+u+v=0 すなわち u+v=−2 である。また a2=1/5−3i/5、すなわち (1/5,−3/5) を通るから 251+259+5u−53v=0 であり、両辺を5倍して 2+u−3v=0 を得る。連立すると u=−2,v=0 である。
したがって円の方程式は x2+y2−2x=0 である。これは (x−1)2+y2=1 すなわち複素数 z=x+yi を用いれば ∣z−1∣=1 と表せる。
(2)
z が ∣z−1∣=1 を満たすとする。z=x+yi とおけば、この条件は (x−1)2+y2=1 すなわち x2+y2=2x である。また、この円上では z=3/2 とはならないので、2z−3=0 である。 z′=2z−3z とおく。すると z′−1=2z−3z−(2z−3)=2z−33−z である。よって ∣z′−1∣=∣2z−3∣∣3−z∣ である。
ここで ∣3−z∣2=(3−x)2+y2=9−6x+x2+y2=9−4x である。一方、∣2z−3∣2=(2x−3)2+(2y)2=4x2−12x+9+4y2=4(x2+y2)−12x+9 であり、x2+y2=2x を代入して ∣2z−3∣2=8x−12x+9=9−4x となる。したがって ∣3−z∣=∣2z−3∣ であり、∣z′−1∣=1 である。
これは、円 ∣z−1∣=1 上の点を漸化式 z↦2z−3z で移しても、再び同じ円上にあることを意味する。(1)より a1=1+i はこの円上にある。したがって数学的帰納法により、すべての n について ∣an−1∣=1 が成り立つ。よってすべての an は(1)で求めた円上にある。