北海道大学 2005年度
理系数学 前期 第1問
- 試験区分
- 前期日程 第2次学力試験
- 対象
- 理系
- 分野
- 指数・対数、積分、微分
- 解法
- 置換、置換積分、微分による最大最小
- 難易度
- 5 / 10 計算量 5 / 10 目安 —
問題
次の問いに答えよ.
(1) 方程式e2a−2ea−1=0を満たす実数aを求めよ.ただし,eは自然対数の底とする.
(2) t≧0に対してF(t)=∫0tex+e2texdxを求めよ.
(3) t≧0の範囲でのF(t)の最大値と,最大値を与えるtの値を求めよ.
出典:北海道大学 2005年度 前期日程 第2次学力試験 理系 前期 第1問
方針
(1)は u=ea>0 とおいて2次方程式に直す。(2)は t を定数として見れば、分子 ex が分母 ex+e2t の x 微分になっているので対数で積分できる。(3)では s=et とおくと s≧1 で、F(t) の最大化は s(1+s)/(1+s2) の最大化に帰着する。対数は単調増加なので、中身の増減だけを調べ、(1)と同じ2次方程式 s2−2s−1=0 が現れることを利用する。
解答
(1)
u=ea とおくと、u>0 である。方程式は u2−2u−1=0 となるので、u=1±2 である。ここで 1−2<0 であり、u>0 に反する。したがって u=1+2 であり、a=log(1+2) である。
(2)
t を固定した定数として扱う。分母を x で微分すると dxd(ex+e2t)=ex であるから、∫ex+e2texdx=log(ex+e2t) である。したがって
F(t)=∫0tex+e2texdx=[log(ex+e2t)]0t=log(et+e2t)−log(1+e2t)
である。よって F(t)=log1+e2tet+e2t である。
(3)
s=et とおく。t≧0 より s≧1 であり、(2)の結果は F(t)=log1+s2s+s2=log1+s2s(1+s) となる。対数関数は単調増加であるから g(s)=1+s2s(1+s)(s≧1) の最大値を調べればよい。 g(s)>0 なので、g′(s) の符号は (logg(s))′ の符号と同じである。ここで (logg(s))′=s1+1+s1−1+s22s である。分母を払うと、符号を決める分子は (1+s)(1+s2)+s(1+s2)−2s2(1+s)=1+2s−s2 である。したがって停留点は 1+2s−s2=0 すなわち s2−2s−1=0 を満たす。s≧1 より s=1+2 である。 1+2s−s2 は 1≦s<1+2 で正、s>1+2 で負であるから、g(s) は s=1+2 で最大となる。したがって最大値を与える t は t=log(1+2) である。
このとき s2=2s+1 であるから
g(s)=1+s2s(1+s)=2s+2s(1+s)=2s=21+2
である。ゆえに F(t) の最大値は log21+2 である。