北海道大学 2005年度
後期・理系数学 後期 第2問
- 試験区分
- 後期日程 第2次学力試験
- 対象
- 理系
- 分野
- 関数、積分、論証・証明
- 解法
- 不等式評価、定積分評価、増減表
- 難易度
- 5 / 10 計算量 3 / 10 目安 —
問題
f(x)はx≧0で単調に減少する連続関数とする.
(1) すべてのx>0に対して,f(x)<x1∫0xf(t)dtを示せ.
(2) 関数F(x)を
F(x)=∫0xf(t)dt(x≧0)
で定める.xF(x)はx>0で単調に減少することを示せ.
出典:北海道大学 2005年度 後期日程 第2次学力試験 後期・理系 後期 第2問
方針
(1)は、x>0 を固定して 0≦t<x における f(t) と端点値 f(x) を比較する。問題文の「単調に減少」を狭義の減少として用いれば、f(t)>f(x) が成り立ち、積分して平均値が端点値より大きいことが分かる。(2)は F′(x)=f(x) を使って F(x)/x を微分し、(1)で得た F(x)>xf(x) から導関数が負であることを示す。
解答
(1)
x>0 を固定する。0≦t<x では、f(x) は [0,x] の右端の値であり、f は単調に減少するから f(t)>f(x) である。したがって f(t)−f(x)>0(0≦t<x) である。連続性により、この正の差を積分して ∫0x{f(t)−f(x)}dt>0 を得る。すなわち ∫0xf(t)dt−∫0xf(x)dt>0 である。f(x) は t に関する定数なので ∫0xf(x)dt=xf(x) であり、∫0xf(t)dt>xf(x) となる。x>0 で割って f(x)<x1∫0xf(t)dt が示された。
(2)
F(x)=∫0xf(t)dt であるから、微分積分の基本定理より F′(x)=f(x) である。x>0 で商を微分すると
(xF(x))′=x2xF′(x)−F(x)=x2xf(x)−F(x)
である。
(1)の結果は F(x)>xf(x) と書ける。したがって xf(x)−F(x)<0 であり、x2>0 だから (xF(x))′<0 である。よって xF(x) は x>0 で単調に減少する ことが示された。