問題
である複素数に対して,,,が定める複素数平面上の3点を考える.ただし,の偏角はの範囲とする.
(1) 3点の内の2点以上が一致するときのをすべて求めよ.
(2) (1)以外のときに,3点を頂点とする三角形の面積を,を用いて表せ.
(3) が極大値をとるときのの値をすべて求めよ.
(4) の最大値と,そのときの複素数を求めよ.
方針
とおくと、3点は偏角 をもつ単位円上の点である。(1) はこれらの偏角が の整数倍だけ異なる場合を列挙する。(2) は2点 と が同じ 座標をもつことを利用し、縦の長さ と、点 からその縦線までの距離で面積を出す。(3) は と置き、 の極値を調べる。退化点で区切られた各区間の内部で極大候補を求め、(4) では2つの候補の値を比較して最大を選ぶ。
解答
(1)
とおく。 なので である。したがって3点は、単位円上の偏角 の点である。
2点以上が一致するのは、これらの偏角の差が の整数倍になるときである。 より である。また より、 では である。さらに より、 である。以上を合わせると である。
(2)
(1) 以外の場合を考える。3点の座標は である。点 と を結ぶ線分は縦の線分で、その長さは である。点 から直線 までの距離は である。したがって三角形の面積 は である。
ここで とおくと、 である。 では 、また なので、 である。
(3)
とおく。退化する場合を除けば 、 である。(2) より である。 の範囲で微分の符号を見るため、対数微分を用いると
である。これが となる条件を整理すると である。したがって である。 は区間 と の端で となり、それぞれの区間内で上の解を1つずつもつ。よって、 が極大値をとるときの は である。
(4)
(3) の2つの候補で値を比較する。 として に代入すると、 のとき であり、 のとき である。したがって最大値を与えるのは のときである。
このとき なので であり、
である。また最大値は
である。
したがって、そのときの複素数 は であり、最大値は である。
別解。(2) の面積は、3点の座標を行列式に入れて としてもよい。これを加法定理で整理すると、同じく が得られる。縦線を底辺にする主解の方が、絶対値の意味と退化条件を見落としにくい。