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北海道大学 2004年度
文系数学 前期 第4問

問題

ある人がサイコロを振る試行によって,部屋を移動する.サイコロの目の数が1,3のときに限り部屋を移る.また各試行の結果,部屋に居る場合はその人の持ち点に1点を加え,部屋に居る場合は1点を減らす.持ち点は負になることもあるとする.第試行の結果,部屋に居る確率をそれぞれと表す.最初にその人は部屋に居るものとし(つまり,とする),持ち点は1とする.

(1) およびを求めよ.また,第3試行の結果,その人が得る持ち点の期待値を求めよ.

(2) を用いて表せ.

(3) を用いて表せ.

出典:北海道大学 2004年度 前期日程 第2次学力試験 文系 前期 第4問

方針

部屋を移る確率は 、同じ部屋にとどまる確率は である。まず3回目までの確率を漸化的に計算し、得点の期待値は各試行後に部屋 にいれば 、部屋 にいれば であることから、増分の期待値 を足す。一般の では2状態の確率漸化式を作り、和 と差 を用いて閉じた形にする。

解答

(1)

サイコロの目が のときだけ部屋を移るので、1回の試行で部屋を移る確率は であり、同じ部屋にとどまる確率は である。

最初は部屋 にいるから、1回目の後は である。2回目は、 にいてとどまる場合、または にいて移る場合に にいるので、 である。したがって である。さらに であり、 である。

試行の結果、部屋 にいれば得点は 、部屋 にいれば得点は だけ変化する。したがって第 試行での得点増分の期待値は である。初期持ち点は なので、

(2)

試行後に部屋 にいるのは、第 試行後に にいて移らない場合、または にいて移る場合である。よって である。同様に である。

(3)

(2) の2式を引くと である。初期状態から なので、 である。また、必ずどちらかの部屋にいるので である。和と差を解けば

となる。

別解。第 試行後に部屋 にいるのは、それまでに部屋を移った回数が偶数のときである。移動回数を とすると、各回で移る確率は だから、 は「偶数回なら 、奇数回なら 」の期待値である。1回ごとの寄与は、移らないと 、移ると なので期待値は である。独立性より となり、同じ公式が得られる。