北海道大学 1999年度
後期・理系数学 後期 第4問
- 試験区分
- 後期日程 第2次学力試験
- 対象
- 理系
- 分野
- 三角関数、関数、論証・証明
- 解法
- 一意性証明、置換、はさみうち
- 難易度
- 5 / 10 計算量 3 / 10 目安 10分
問題
関数f(x)を
f(x)=xsinx−cosx
で定める.また,nを自然数とする.
(1) 2nπ≦x≦2nπ+2πの範囲において,f(x)=0となるxがただ1つ存在することを示せ.
(2) (1)でのf(x)=0となるxの値をanとする(2nπ≦an≦2nπ+2π).
このとき,n→∞lim(an−2nπ)=0を示せ.
出典:北海道大学 1999年度 後期日程 第2次学力試験 後期・理系 後期 第4問
方針
区間を x=2nπ+t、0≦t≦π/2 と見てもよいが、一意性は導関数で示すのが最も短い。f′(x)=xcosx+2sinx であり、この区間では非負、実際には正なので f は単調増加する。端の値は f(2nπ)=−1、f(2nπ+π/2)>0 であるから解はただ1つ存在する。(2)はその解を an=2nπ+tn と置き、方程式を tantn=1/(2nπ+tn) に直して 0<tn<1/(2nπ) と評価する。
解答
(1)
まず導関数を求める。 f′(x)=sinx+xcosx+sinx=xcosx+2sinx である。
区間 2nπ≦x≦2nπ+2π では sinx≧0,cosx≧0,x>0 である。したがって f′(x)=xcosx+2sinx≧0 であり、しかも区間内で常に0になるわけではないので、f(x) はこの区間で単調増加する。
端の値を調べると f(2nπ)=2nπsin2nπ−cos2nπ=−1 であり、
f(2nπ+2π)=(2nπ+2π)⋅1−0=2nπ+2π>0
である。連続関数 f(x) は端で負から正へ変わり、しかも単調増加であるから、この区間に f(x)=0 となる x がただ1つ存在する。
(2)
(1)の解を an=2nπ+tn,0≦tn≦2π とおく。端の値は0でないので、実際には 0<tn<2π である。 f(an)=0 より (2nπ+tn)sintn−costn=0 である。0<tn<π/2 では costn>0 なので、両辺を costn で割って (2nπ+tn)tantn=1 すなわち tantn=2nπ+tn1 を得る。 0<tn<π/2 では tn<tantn であるから 0<tn<2nπ+tn1<2nπ1 である。右端は n→∞ で0に近づくので、はさみうちにより tn→0 である。したがって an−2nπ=tn→0 であり、limn→∞(an−2nπ)=0 が示された。