問題
行列で表される1次変換が単位円を単位円に移し,さらに単位円上のすべての点に対してとする.このような1次変換を決定せよ.
出典:北海道大学 1992年度 前期日程 第2次学力試験 文系 前期 第2問
方針
単位円上の点を再び単位円上へ送る条件を, がすべての で成り立つこととして係数比較する。すると列ベクトルが長さ1で互いに直角であることが分かり,回転型と反転型の2種類に分かれる。反転型は単位円上に動かない点を必ずもつので除外し,回転型では角が0でないものだけが残る。
解答
単位円上の任意の点 に対して,変換後の点も単位円上にある。したがって がすべての について成り立つ。係数を比較すると である。
これは,2つの列ベクトル
がともに長さ1で,互いに直角であることを意味する。よって,ある角 を用いて,行列は次のどちらかの形に書ける。
または
である。
後者について調べる。この行列に対して,方向 の単位ベクトルは変わらない。したがって単位円上に となる点が存在するので,問題の条件を満たさない。
前者は原点中心の回転である。 が の整数倍ならすべての点が動かないので条件に反する。一方, が の整数倍でなければ,単位円上の点が自分自身に戻ることはない。
したがって求める変換は ただし である。たとえば で表すなら である。