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北海道大学 1990年度
文系数学 前期 第1問

問題

行列で表される平面の1次変換をとする.

(1) によって自分自身に移される直線をすべて求めよ.

(2) 円を1次変換によって移した後さらに原点を中心として左まわりにだけ回転して得られる曲線の方程式を求め,その概形をかけ.

出典:北海道大学 1990年度 前期日程 第2次学力試験 文系 前期 第1問

方針

不変直線はまず方向が変換後も同じ方向になることから候補の傾きを決める。ただし直線が原点を通るとは限らないので、候補ごとに切片が保たれる条件を必ず調べる。(2)は1次変換と60度回転の合成行列を作り、変換後の点から逆に単位円へ戻して方程式を出す。媒介変数表示でも同じ楕円が確認でき、概形は軸の向きと半径まで述べる。

解答

(1)

鉛直線の方向ベクトル は、この1次変換で に移り、鉛直方向にはならない。したがって不変直線は の形で調べればよい。

方向ベクトル を変換すると である。これが と平行であるためには が必要であり、整理して を得る。よって である。

次に切片を調べる。点 を変換すると である。 のとき、変換した点が同じ直線 上にある条件は であるから、 である。 のときは が任意の で成り立つ。したがって求める直線は である。

(2)

与えられた1次変換の行列を 、原点中心の60度左回転の行列を とすると、合成変換は

である。変換後の点を 、もとの円上の点を とすれば

であり、

だから である。もとの点が単位円上にある条件 に代入すると、交差項が打ち消し合い、

すなわち を得る。したがって概形は原点を中心とし、 軸方向の半径が 軸方向の半径が の楕円である。

別解。円を とおくと、合成変換後の座標は

となる。よってただちに が従う。