北海道大学 1988年度
理系数学 前期 第5問
- 試験区分
- 前期日程 第2次学力試験
- 対象
- 理系
- 分野
- 指数・対数、微分、積分
- 解法
- 置換積分、微分による最大最小、計算整理
- 難易度
- 6 / 10 計算量 5 / 10 目安 —
問題
曲線y=2a(eax+e−ax)をCとし,Cとy軸との交点をP,Cと直線x=abとの交点をQ,点(ab,0)をRとする.ただし,a>0,b>0とする.
(1) 曲線Cの弧PQの長さと,線分QRの長さの和Lを求めよ.
(2) a,bがab3=1を満たして動くとき,Lの最小値を求めよ.
出典:北海道大学 1988年度 前期日程 第2次学力試験 理系 前期 第5問
方針
曲線の導関数を求めると、弧長の根号 1+(y′)2 が 21(ex/a+e−x/a) に簡単化する。PQ の弧長と、縦の長さ QR を別々に計算して足すと L=aeb になる。制約 ab3=1 では a=b−3 として L=eb/b3 を1変数関数にし、微分または対数を取った微分で最小値を決める。
解答
(1)
曲線は y=2a(ex/a+e−x/a) である。微分すると y′=21(ex/a−e−x/a) である。したがって 1+(y′)2=1+41(ex/a−e−x/a)2 であり、展開すると
1+(y′)2=1+41(e2x/a−2+e−2x/a)=41(e2x/a+2+e−2x/a).
よって 1+(y′)2={21(ex/a+e−x/a)}2 である。根号の中は長さなので正の平方根を取り、1+(y′)2=21(ex/a+e−x/a) となる。
点 P は x=0、点 Q は x=ab に対応するので、弧 PQ の長さは ∫0ab21(ex/a+e−x/a)dx である。これを計算すると
∫0ab21(ex/a+e−x/a)dx=[2aex/a−2ae−x/a]0ab=2a(eb−e−b).
また Q の y 座標は 2a(eb+e−b) であり、R=(ab,0) だから、線分 QR は鉛直線分である。したがって QR=2a(eb+e−b). ゆえに L=2a(eb−e−b)+2a(eb+e−b)=aeb である。
(2)
条件 ab3=1 と a>0、b>0 より a=b31 である。したがって L=aeb=b3eb(b>0) である。これを微分すると L′=b6ebb3−eb⋅3b2=b4eb(b−3) である。eb>0、b4>0 なので、L′ の符号は b−3 の符号で決まる。したがって 0<b<3 で減少し、b>3 で増加する。よって最小となるのは b=3 のときである。このとき a=271 であり、最小値は 27e3 である。
別解。L=b3eb は正なので、logL を考えても最小となる b は同じである。 logL=b−3logb であり、微分すると dbdlogL=1−b3 である。これが0となるのは b=3 で、符号も負から正に変わる。したがって同じく Lmin=e3/27 を得る。