北海道大学 1987年度
理系数学 前期 第4問
- 試験区分
- 前期日程 第2次学力試験
- 対象
- 理系
- 分野
- 積分、微分、関数
- 解法
- 定積分評価、微分による最大最小、計算整理
- 難易度
- 6 / 10 計算量 5 / 10 目安 18分
問題
実数全体で定義された連続な関数f(x)に対して,F(x)=∫0xf(t)sin(x−t)dtとする.
(1) F′′(x)+F(x)=f(x)となることを証明せよ.
(2) F(x)=f(x)−xe−xが成り立つf(x)を求めよ.
出典:北海道大学 1987年度 前期日程 第2次学力試験 理系 前期 第4問
方針
F(x) は上端と integrand の両方に x を含む積分なので、上端微分の項と sin(x−t) の微分を分けて処理する。sin0=0、cos0=1 が効き、2回微分で F′′=f−F が出る。(2)では h(x)=xe−x と置いて F=f−h を(1)に代入し、f′′=h′′+h を得る。さらに定義から F(0)=F′(0)=0 なので、f(0) と f′(0) の初期条件を取り出して積分定数を決める。
解答
(1)
f は連続なので、積分上端を含む関数として微分できる。まず F(x)=∫0xf(t)sin(x−t)dt である。微分すると、上端から出る項は f(x)sin0=0 なので F′(x)=∫0xf(t)cos(x−t)dt となる。
さらにもう一度微分すると、今度は上端から f(x)cos0=f(x) が出る。したがって F′′(x)=f(x)−∫0xf(t)sin(x−t)dt=f(x)−F(x) である。よって F′′(x)+F(x)=f(x) が成り立つ。
(2)
h(x)=xe−x とおく。条件は F(x)=f(x)−h(x) である。(1)の関係式に代入すると (f−h)′′+(f−h)=f である。整理して f′′=h′′+h を得る。
ここで h′(x)=(1−x)e−x,h′′(x)=(x−2)e−x であるから h′′(x)+h(x)=(x−2)e−x+xe−x=2(x−1)e−x となる。したがって f′′(x)=2(x−1)e−x である。
次に積分定数を決める。定義から F(0)=∫00f(t)sin(0−t)dt=0 である。また(1)の途中で得た式より F′(0)=∫00f(t)cos(0−t)dt=0 である。条件 F=f−h を用いると、h(0)=0、h′(0)=1 だから f(0)=0,f′(0)−1=0 すなわち f(0)=0,f′(0)=1 である。 f′′(x)=2(x−1)e−x を積分すると f′(x)=−2xe−x+C である。f′(0)=1 より C=1 なので f′(x)=1−2xe−x である。さらに積分して f(x)=x+2(x+1)e−x+D となる。f(0)=0 より 2+D=0、すなわち D=−2 である。
よって求める関数は f(x)=x+2(x+1)e−x−2 である。