問題
平面上に2直線
が与えられている.直線,に関する対称移動を表す行列をそれぞれ,とする.
(1) 行列を求めよ.
(2) とおくとき,積をを用いて表せ.
(3) を満たすの値を求めよ.ただし,とする.
出典:北海道大学 1987年度 前期日程 第2次学力試験 理系 前期 第2問
方針
直線 は原点を通り、 軸となす角が の直線である。反射は、直線方向成分をそのまま残し、垂直方向成分の符号を変える変換として成分表示から行列を作る。反射を2回合成すると回転になるので、 は角 の回転、 は角 の回転として読む。(3)は回転角の一致条件から を解く。
解答
(1)
直線 は、 と書けるので、原点を通り 軸の正の向きとなす角が の直線である。この直線方向の単位ベクトルを とし、それに垂直な単位ベクトルを とする。
点 をこの2方向に分けると、直線方向の成分はそのまま、垂直方向の成分は符号が反転する。計算すると、反射後の座標 は となる。したがって行列 は、第1行が 第2行が の行列である。
(2)
同様に、 に関する対称移動を表す行列 は、第1行が 第2行が の行列である。
積 の各成分を計算する。第1行第1列成分は である。第1行第2列成分は である。同様に、第2行第1列成分は 、第2行第2列成分は となる。 より、 は第1行が 第2行が の行列である。これは角 の回転を表す行列である。
(3)
(2)より は角 の回転であるから、 は角 の回転である。また順序を逆にした は角 の回転である。
したがって が成り立つためには、2つの回転角が の整数倍だけ異なればよい。すなわち であり、 となる。よって である。条件 より だから である。