北海道大学 1986年度
文系数学 前期 第3問
- 試験区分
- 前期日程 第2次学力試験
- 対象
- 文系
- 分野
- 関数、数列
- 解法
- 増減表、和の計算、部分分数分解
- 難易度
- 5 / 10 計算量 4 / 10 目安 18〜22分
問題
関数f(x)=x3−x+32について,次の問に答えよ.
(1) f(x)が減少しないxの範囲を求めよ.
(2) nを正の整数とし,n≦x<n+1の範囲で,f(x)の値が整数となるxの個数をanとする.anを,nを用いて表し,k=1∑nak1を求めよ.
出典:北海道大学 1986年度 前期日程 第2次学力試験 文系 前期 第3問
方針
(1) は導関数 f′(x)=3x2−1 の符号で「減少しない」範囲を読む。(2) では n≧1 の区間 [n,n+1) が x≧1 側にあるため、f はそこで増加する。半開区間なので値域は [f(n),f(n+1)) となる。両端の値が「整数 +2/3」の形なので、その間に含まれる整数の個数を端の整数部分の差として数え、最後は ak=3k(k+1) を部分分数で和にする。
解答
(1)
f(x)=x3−x+32 より f′(x)=3x2−1 である。f(x) が減少しないためには f′(x)≧0 であればよいので 3x2−1≧0 を解く。したがって x2≧31 であり、
である。
(2)
n は正の整数であるから、区間 n≦x<n+1 は x≧1 に含まれる。(1) よりこの区間で f は増加する。したがって、n≦x<n+1 における f(x) の値域は f(n)≦f(x)<f(n+1) である。
ここで f(n)=n3−n+32 であり、f(n+1)=(n+1)3−(n+1)+32 である。n3−n と (n+1)3−(n+1) は整数である。したがって、[f(n),f(n+1)) に含まれる整数の個数は {(n+1)3−(n+1)}−(n3−n) である。よって an=(n+1)3−(n+1)−n3+n であり、整理して an=3n2+3n=3n(n+1) となる。
したがって
ak1=3k(k+1)1=31(k1−k+11)
である。よって
k=1∑nak1=31k=1∑n(k1−k+11)
であり、隣り合う項が消えて
k=1∑nak1=31(1−n+11)=3(n+1)n
である。
別解。整数値の個数は、m を整数として f(n)≦m<f(n+1) を満たす m の個数である。f(n)=N+2/3、f(n+1)=M+2/3 と書けば、該当する整数は N+1,N+2,…,M であり、その個数は M−N 個である。この見方でも同じく an=3n(n+1) を得る。