北海道大学 1985年度
文系数学 前期 第3問
- 試験区分
- 前期日程 第2次学力試験
- 対象
- 文系
- 分野
- 三角関数、数列、論証・証明
- 解法
- 数学的帰納法、漸化式の変形、和の計算
- 難易度
- 5 / 10 計算量 4 / 10 目安 12〜18分
問題
数列x0,x1,x2,⋯⋯,xn,⋯⋯はsin3xn+1=sinxn (n=0,1,2,⋯⋯)を満たすとし,an=sinxn (n=0,1,2,⋯⋯)とおく.
(1) anとan+1の間の関係式を求めよ.
(2) Sn=k=1∑n3k−1ak3 (n=1,2,3,⋯⋯)とおく.すべての自然数nに対して,Sn=43nan−41a0が成り立つことを数学的帰納法で示せ.
出典:北海道大学 1985年度 前期日程 第2次学力試験 文系 前期 第3問
方針
(1) は三倍角公式 sin3t=3sint−4sin3t を t=xn+1 に用いるだけでよい。得られた関係を添字をずらして 4ak3=3ak−ak−1 と書くと,(2) の和の各項が 3k−1(3ak−ak−1)/4 になり,帰納法で一項ずつ消える形になる。初期値 n=1 と帰納法の継ぎ足しを明示する。
解答
(1)
三倍角の公式より sin3xn+1=3sinxn+1−4sin3xn+1 である。ここで an=sinxn であり,問題の条件は sin3xn+1=sinxn であるから an=3an+1−4an+13 を得る。したがって求める関係式は an=3an+1−4an+13 である。
(2)
(1) の式で n=k−1 とおくと ak−1=3ak−4ak3 である。よって 4ak3=3ak−ak−1 が成り立つ。
まず n=1 のときを確認する。 S1=a13 であり,上の関係を k=1 に対して用いると a13=43a1−a0=43a1−41a0 となる。これは S1=431a1−41a0 であり,主張は n=1 で成り立つ。
次に,ある自然数 n について Sn=43nan−41a0 が成り立つと仮定する。このとき Sn+1=Sn+3nan+13 であるから,帰納法の仮定と 4an+13=3an+1−an より
Sn+1=43nan−41a0+3n⋅43an+1−an=43n+1an+1−41a0
となる。したがって n+1 でも成り立つ。
以上より,数学的帰納法によってすべての自然数 n に対して Sn=43nan−41a0 が成り立つ。