北海道大学 1984年度
理系数学 前期 第3問
- 試験区分
- 前期日程 第2次学力試験
- 対象
- 理系
- 分野
- 数列、関数
- 解法
- 場合分け、極限計算、範囲評価
- 難易度
- 4 / 10 計算量 3 / 10 目安 12〜18分
問題
aを実数とする.b=2∣a+1∣−∣a−1∣としてc1=1,cn=n1+b+b2+⋯⋯+bn−1 (n=2,3,⋯⋯)とおく.数列{cn}の極限値を求めよ.
出典:北海道大学 1984年度 前期日程 第2次学力試験 理系 前期 第3問
方針
絶対値を a<−1、−1≦a<1、a≧1 に分けて外し、まず b の値を求める。すると a≧1 では b=1、a<1 では −1≦b<1 となる。b=1 の場合は和が n なので極限は1である。−1<b<1 では等比数列の和が有界であり、b=−1 の場合も和は0または1なので、n で割ると0に近づく。
解答
まず b=2∣a+1∣−∣a−1∣ を範囲ごとに求める。 a<−1 のとき、∣a+1∣=−(a+1),∣a−1∣=−(a−1)=1−a であるから b=2−a−1−(1−a)=−1 である。 −1≦a<1 のとき、∣a+1∣=a+1,∣a−1∣=1−a なので b=2a+1−(1−a)=a である。 a≧1 のとき、∣a+1∣=a+1,∣a−1∣=a−1 なので b=2a+1−(a−1)=1 である。したがって
b=⎩⎨⎧−1a1(a<−1),(−1≦a<1),(a≧1)
である。
次に cn の極限を調べる。a≧1 のときは b=1 であるから cn=n1+1+⋯+1=1 であり、極限値は1である。 a<1 のときは −1≦b<1 である。まず −1<b<1 なら、等比数列の和より 1+b+b2+⋯+bn−1=1−b1−bn である。この和は n が大きくなっても一定の範囲におさまるので、n1+b+b2+⋯+bn−1→0 となる。
残る b=−1 の場合、和 1+(−1)+(−1)2+⋯+(−1)n−1 は0または1である。したがってこの場合も n で割れば0に近づく。
以上より
n→∞limcn={01(a<1),(a≧1)
である。