北海道大学 1983年度
理系数学 前期 第4問
- 試験区分
- 前期日程 第2次学力試験
- 対象
- 理系
- 分野
- 積分、三角関数、微分
- 解法
- 定積分評価、微分による最大最小、計算整理
- 難易度
- 5 / 10 計算量 4 / 10 目安 20〜28分
問題
−21π<x<23πで定義された関数f(x)=∫0x(x−t)cos3tdtについて,次の問に答えよ.
(1) f(x)の極値をあたえるxの値を求めよ.
(2) f(x)の極値を求めよ.
出典:北海道大学 1983年度 前期日程 第2次学力試験 理系 前期 第4問
方針
積分の中に x−t が含まれるので、まず上端を含む積分の微分を使って f′(x)=∫0xcos3tdt を得る。この積分は sinx−(1/3)sin3x となり、符号は sinx と同じである。定義域内の臨界点 x=0,π を増減で判定する。(2)では f(0)=0、f(π) は部分積分により ∫0π{sint−(1/3)sin3t}dt に直して計算する。
解答
(1)
与えられた関数は f(x)=∫0x(x−t)cos3tdt である。上端と 被積分関数の x 依存に注意して微分すると f′(x)=∫0xcos3tdt である。ここで cos3t=cost(1−sin2t) だから ∫cos3tdt=sint−31sin3t である。したがって
f′(x)=sinx−31sin3x=sinx(1−31sin2x)
である。 1−(1/3)sin2x は常に正である。よって f′(x) の符号は sinx の符号と同じである。定義域 −21π<x<23π で f′(x)=0 となるのは x=0,x=π である。 sinx の符号より、f′(x)<0 は −π/2<x<0 と π<x<3π/2、f′(x)>0 は 0<x<π である。したがって x=0 で極小、x=π で極大となる。
(2)
まず f(0)=0 である。次に f(π)=∫0π(π−t)cos3tdt を計算する。G(t)=sint−(1/3)sin3t とおくと、G′(t)=cos3t である。部分積分により
f(π)=[(π−t)G(t)]0π+∫0πG(t)dt=∫0π(sint−31sin3t)dt
である。端点では G(0)=G(π)=0 なので境界項は消える。
ここで ∫0πsintdt=2 であり、また ∫0πsin3tdt=∫0πsint(1−cos2t)dt=34 である。したがって f(π)=2−31⋅34=914 となる。
以上より、極小値は 0 であり、極大値は 914 である。