北海道大学 1983年度
文系数学 前期 第4問
- 試験区分
- 前期日程 第2次学力試験
- 対象
- 文系
- 分野
- 積分、関数
- 解法
- 面積計算、場合分け、計算整理
- 難易度
- 7 / 10 計算量 6 / 10 目安 30〜40分
問題
4点O(0,0),A(1,0),B(1,1),C(0,1)を頂点とする正方形が,放物線y=1+2kx−3k2x2によって面積の等しい2つの部分に分けられている.このとき,kの値を求めよ.
出典:北海道大学 1983年度 前期日程 第2次学力試験 文系 前期 第4問
方針
正方形内で放物線より下側にある部分の面積を A(k) とし、A(k)=1/2 を解く。放物線が正方形の上辺 y=1 と下辺 y=0 に交わる位置が k の符号と大きさで変わるため、k>0 と k<0 に分ける。k>0 では上辺を越える部分を1として切り、下に抜ける部分を0として切る。k<0 では K=−k>0 と置き、下辺との交点までの面積を計算する。
解答
正方形内で、放物線 y=1+2kx−3k2x2 より下側にある部分の面積を A(k) とする。放物線によって正方形が面積の等しい2つの部分に分けられる条件は A(k)=21 である。
まず k>0 の場合を考える。放物線が y=1 と交わるのは 1+2kx−3k2x2=1 より kx(2−3kx)=0 だから x=0,x=3k2 である。また x 軸との正の交点は 1+2kx−3k2x2=0 より x=k1 である。 0<k≦2/3 のとき、0≦x≦1 で放物線は y=1 以上にある。したがって A(k)=1 であり、条件を満たさない。 2/3<k≦1 のとき、x=2/(3k) までは正方形の縦の長さ全体が下側に入り、その後は放物線の高さまでが下側に入る。よって A(k)=3k2+∫2/(3k)1(1+2kx−3k2x2)dx である。原始関数は x+kx2−k2x3 なので、計算すると A(k)=1+k−k2−27k4 である。この式の導関数は 1−2k+4/(27k2) であり、2/3<k≦1 では負である。したがってこの範囲で A(k) は減少し、その最小値は k=1 のときの 23/27 であるから、1/2 にはならない。 k>1 のときは、x=1/k 以後は放物線が x 軸より下になる。したがって A(k)=3k2+∫2/(3k)1/k(1+2kx−3k2x2)dx である。上と同じ原始関数を用いると A(k)=27k23 となる。条件 A(k)=1/2 より 27k23=21 であり、k=2746 を得る。これは k>1 を満たす。
次に k<0 の場合を考える。K=−k>0 とおくと、放物線は y=1−2Kx−3K2x2 である。この放物線は x≧0 で減少し、x 軸との交点は 1−2Kx−3K2x2=0 より x=3K1 である。 0<K≦1/3 のとき、交点は x=1 より右にあるので A(k)=∫01(1−2Kx−3K2x2)dx=1−K−K2 である。これを 1/2 とおくと K=(−1+3)/2 となるが、これは 1/3 より大きく、この場合には入らない。 K>1/3 のときは、x=1/(3K) 以後は放物線が x 軸より下にある。よって A(k)=∫01/(3K)(1−2Kx−3K2x2)dx である。原始関数は x−Kx2−K2x3 なので A(k)=3K1−9K1−27K1=27K5 である。条件 A(k)=1/2 より 27K5=21 となり、K=2710 である。これは K>1/3 を満たす。したがって k=−2710 である。
以上より、求める値は k=2746,−2710 である。