北海道大学 1982年度
理系数学 前期 第4問
- 試験区分
- 前期日程 第2次学力試験
- 対象
- 理系
- 分野
- 微分、積分、関数
- 解法
- 恒等式比較、計算整理、定積分評価
- 難易度
- 6 / 10 計算量 5 / 10 目安 16〜22分
問題
微分可能な関数f(x)と3次関数g(x)が,すべてのxに対して
∫0xf(t)dt=xf(x)+g(x)
を満たしている.
(1) g(x)がx=21で極値をとり,g(1)=31であるとき,g(x)を求めよ.
(2) (1)で求めたg(x)に対して,f(1)=5を満たすf(x)を求めよ.
出典:北海道大学 1982年度 前期日程 第2次学力試験 理系 前期 第4問
方針
与式に x=0 を代入して g(0)=0 を得る。さらに両辺を微分して xf′(x)+g′(x)=0 を導くと、x=0 から g′(0)=0 も従う。3次関数 g は g(0)=0, g′(0)=0, g′(1/2)=0, g(1)=1/3 の4条件で決まる。(2) は求めた g′(x) を xf′(x)+g′(x)=0 に入れ、x=0 で f′(x) を求めた後、微分可能性から左右の積分定数が一致することを確認する。
解答
(1)
与えられた等式 ∫0xf(t)dt=xf(x)+g(x) に x=0 を代入すると 0=g(0) である。
また、両辺を x で微分する。左辺は f(x)、右辺は積の微分により f(x)+xf′(x)+g′(x) であるから f(x)=f(x)+xf′(x)+g′(x) となる。したがって xf′(x)+g′(x)=0 である。特に x=0 を代入して g′(0)=0 を得る。 g は3次関数なので g(x)=px3+qx2+rx+s とおく。g(0)=0 より s=0、g′(0)=0 より r=0 である。したがって g(x)=px3+qx2 と書ける。
さらに x=1/2 で極値をとるので g′(21)=0 である。g′(x)=3px2+2qx だから 43p+q=0 である。また g(1)=1/3 より p+q=31 である。連立すると p=34,q=−1 である。よって g(x)=34x3−x2 である。実際、g′(x)=4x2−2x=2x(2x−1) なので x=1/2 で極値をとる。
(2)
(1) で求めた g について g′(x)=4x2−2x である。xf′(x)+g′(x)=0 より、x=0 では f′(x)=−x4x2−2x=−4x+2 である。したがって x>0 と x<0 のそれぞれで f(x)=−2x2+2x+C の形になる。f は微分可能なので x=0 で連続であり、左右の積分定数は同じである。よってすべての x で f(x)=−2x2+2x+C と書ける。
条件 f(1)=5 から −2+2+C=5 であるから C=5 である。したがって f(x)=−2x2+2x+5 である。
最後に確認すると ∫0x(−2t2+2t+5)dt=−32x3+x2+5x であり、
x(−2x2+2x+5)+(34x3−x2)=−32x3+x2+5x
なので、確かに与式を満たす。