広島大学 2026年度
理系数学 第5問
- 試験区分
- 前期
- 対象
- I・II・III・A・B・C
- 分野
- 数列、極限、不等式
- 解法
- 数学的帰納法、漸化式、評価、はさみうち
- 難易度
- 6 / 10 計算量 4 / 10 目安 —
問題
数列{an}を
a1=2,an+1=an+an1(n=1,2,3,…)
により定める。次の問いに答えよ。必要ならば,limn→∞nlogn=0であることを用いてよい。
(1) すべての自然数nに対して,anは正の有理数であることを示せ。
(2) すべての自然数nに対して,an≧2n+2であることを示せ。
(3) すべての自然数nに対して,an≦2n+2+21lognであることを示せ。
(4) 極限値limn→∞(an−2n)を求めよ。
出典:広島大学 2026年度 前期 理系 第5問
方針
an+12=an2+2+1/an2を基本式にする。下からの評価でan2≧2n+2を作り,その結果を1/an2の上からの評価に戻して上界を得る。最後は上下界からはさむ。
解答
(1)
a1=2は正の有理数である。anが正の有理数であるとすると,1/anも正の有理数であり,
an+1=an+an1
も正の有理数である。よって数学的帰納法により,すべての自然数nについてanは正の有理数である。
(2)
漸化式より
an+12=(an+an1)2=an2+2+an21
である。a12=4=2⋅1+2である。an2≧2n+2と仮定すると
an+12=an2+2+an21≧2n+4=2(n+1)+2
である。よって数学的帰納法により
である。
(3)
(2)よりak2≧2k+2であるから
ak21≦2k+21
である。また
an2=a12+2(n−1)+k=1∑n−1ak21
である。したがって
an2≦4+2(n−1)+k=1∑n−12k+21=2n+2+21j=2∑nj1
である。さらに
j=2∑nj1≦∫1nxdx=logn
であるから
an2≦2n+2+21logn
である。an>0より
である。
(4)
(2)より
であり,右辺は0に近づく。一方,(3)より
an−2n≦2n+2+21logn−2n
である。右辺を有理化すると
2n+2+21logn+2n2+21logn
であり,問題文で与えられた極限からこれは0に近づく。よってはさみうちにより
である。