東京大学 2021年度
理系数学 第3問
- 試験区分
- 前期日程 第2次学力試験
- 対象
- 理科一類・理科二類・理科三類
- 分野
- 微分、積分、関数
- 解法
- 接線・法線、展開・因数分解、定積分評価、部分分数分解、置換積分
- 難易度
- 6 / 10 計算量 7 / 10 目安 28分
問題
関数
f(x)=x2+3x
に対して,y=f(x)のグラフをCとする。点A(1,f(1))におけるCの接線を
l:y=g(x)
とする。
(1) Cとlの共有点でAと異なるものがただ1つ存在することを示し,その点のx座標を求めよ。
(2) (1)で求めた共有点のx座標をαとする。定積分
∫α1{f(x)−g(x)}2dx
を計算せよ。
出典:東京大学 2021年度 前期日程 第2次学力試験 理系 第3問
方針
まず f′(x) を求め,x=1 における接線 g(x) を出す。f(x)=g(x) は接点 x=1 を重解としてもつので,因数分解して残りの共有点 x=−3 を得る。積分では f(x)−g(x) を −(x−1)2(x+3)/(8(x2+3)) と因数分解し,二乗後に部分分数分解する。多項式部分,1/(x2+3),1/(x2+3)2 をそれぞれ評価し,最後に対数項と三角置換の項を合成する。
解答
(1)
f(x)=x2+3x より f′(x)=(x2+3)2(x2+3)−2x2=(x2+3)23−x2 である。したがって f(1)=41,f′(1)=81 であるから,点 A(1,f(1)) における接線は g(x)=41+81(x−1)=8x+1 である。
共有点は x2+3x=8x+1 を満たす。両辺に 8(x2+3) をかけると 8x=(x+1)(x2+3) すなわち x3+x2−5x+3=0 である。左辺は x3+x2−5x+3=(x−1)2(x+3) と因数分解できる。x=1 は接点 A に対応するので,A と異なる共有点はただ1つであり,その x 座標は α=−3 である。
(2)
(1) の計算より
f(x)−g(x)=x2+3x−8x+1=−8(x2+3)x3+x2−5x+3=−8(x2+3)(x−1)2(x+3)
である。したがって求める積分を I とすると I=∫−3164(x2+3)2(x−1)4(x+3)2dx である。
分子を展開して部分分数分解すると
64(x2+3)2(x−1)4(x+3)2=64x2+32x−6415−4(x2+3)x−7−(x2+3)23
である。多項式部分の積分は
∫−31(64x2+32x−6415)dx=−1211
である。
また
∫−31x2+3xdx=21[log(x2+3)]−31=−21log3
であり,
∫−31x2+3dx=[31arctan3x]−31=23π
である。
さらに x=3tanθ とおくと,x=−3 で θ=−3π,x=1 で θ=6π であり,
∫−31(x2+3)2dx=93∫−π/3π/6cos2θdθ=121+363π
である。
以上より
I=−1211−41(−21log3)+47⋅23π−3(121+363π)=−67+81log3+2453π
である。