東京大学 2010年度
文系数学 第1問
- 試験区分
- 前期日程 第2次学力試験
- 対象
- 文科一類・文科二類・文科三類
- 分野
- 三角関数、図形と方程式
- 解法
- 座標設定、三角比の利用、微分による最大最小
- 難易度
- 5 / 10 計算量 4 / 10 目安 18分
問題
Oを原点とする座標平面上に点A(−3,0)をとり,0∘<θ<120∘の範囲にあるθに対して,次の条件(i),(ii)をみたす2点B,Cを考える。
(i) Bはy>0の部分にあり,OB=2かつ∠AOB=180∘−θである。
(ii) Cはy<0の部分にあり,OC=1かつ∠BOC=120∘である。ただし△ABCはOを含むものとする。
以下の問(1),(2)に答えよ。
(1) △OABと△OACの面積が等しいとき,θの値を求めよ。
(2) θを0∘<θ<120∘の範囲で動かすとき,△OABと△OACの面積の和の最大値と,そのときのsinθの値を求めよ。
出典:東京大学 2010年度 前期日程 第2次学力試験 文系 第1問
方針
点 B の偏角を条件 (i) から決め,条件 (ii) と「三角形 ABC が O を含む」ことから点 C の偏角を heta−120∘ と読む。すると2つの面積は,底辺を OA とした高さで sinθ と sin(120∘−heta) によって表せる。(1) は三角方程式,(2) は Asinθ+Bcosθ 型の最大値として処理し,等号成立時の sinθ まで求める。
解答
(1) 出発点を整理する。点 A は (−3,0) なので,半直線 OA の方向角は 180∘ である。条件 ∠AOB=180∘−θ かつ B は y>0 にあることから,点 B の方向角は θ である。したがって B=(2cosθ,2sinθ) である。
また,C は y<0 にあり,∠BOC=120∘ である。さらに △ABC が O を含む配置であるから,C は B から時計回りに 120∘ だけ回した方向にある。よって C の方向角は θ−120∘ であり,C=(cos(θ−120∘),sin(θ−120∘)) である。
OA=3 であり,B の y 座標は 2sinθ なので [△OAB]=21⋅3⋅2sinθ=3sinθ である。一方,C は x 軸の下側にあるから,OA を底辺とした高さは −sin(θ−120∘)=sin(120∘−heta) である。したがって
[△OAC]=21⋅3⋅sin(120∘−heta)=23sin(120∘−heta)
である。
面積が等しい条件は 3sinθ=23sin(120∘−heta) すなわち 2sinθ=sin(120∘−heta) である。ここで
sin(120∘−heta)=sin120∘cosθ−cos120∘sinθ=23cosθ+21sinθ
だから 2sinθ=23cosθ+21sinθ より 3sinθ=3cosθ である。0∘<θ<120∘ でこの式が成り立つとき,cosθ は正でなければならないので 0∘<θ<90∘ であり,tanθ=31 となる。よって θ=30∘ である。
(2) 面積の和を S とする。(1) と同様に S=3sinθ+23sin(120∘−heta) である。これを sinθ,cosθ で表すと
S=3sinθ+23(23cosθ+21sinθ)=415sinθ+433cosθ.
ここで
415sinθ+433cosθ≦(415)2+(433)2
である。右辺は
16225+1627=16252=237
である。
等号は sinθ:cosθ=15:33=5:3 のときに成り立つ。この比を満たす角は 0∘<θ<90∘ にあり,問題の範囲内である。このとき
sinθ=52+(3)25=275=1457
である。
したがって最大値は 237 であり,そのとき sinθ=1457 である。