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東京大学 2006年度
後期・理系数学 後期 第3問

問題

を自然数とする。

(1) 次多項式が存在し、と表されることを示せ。

(2) が恒等式となるを求めよ。

(3) が恒等式となるを求めよ。

(4) 3以上の奇数に対しを示せ。

出典:東京大学 2006年度 後期日程 第2次学力試験 後期・理系 後期 第3問

方針

(1)は二項定理で と低い次数のべきに分け、 に関する帰納法で示す。(2)(3)は の式から の式を引き、 を使って係数比較する。(3)(4)では という対称性も使う。

解答

以下、組合せ数は範囲外の添字に対して と約束する。

(1)

では

とすればよい。 乗の和がそれぞれ次数 の多項式で表されると仮定する。二項定理から

これを について加えると

右辺は帰納法の仮定により の多項式であり、最高次項は だから次数は である。よって所望の多項式 が存在する。また、自然数で成り立つ等式を多項式の恒等式として見ることにより

が成り立つ。

(2)

求める恒等式から に替えたものを引くと

二項定理により右辺は

の係数を比較すると

逆にこの係数を選べば、両辺の における差が一致する。両辺は で0だから、元の恒等式も成り立つ。

(3)

まず一般に

が成り立つ。実際、右辺の多項式と左辺の多項式は、ともに隣り合う値の差が となり、 で0となるので一致する。

したがって各 に関して符号を変える。(3)の右辺でも同じことが必要である。因子 で変わらないから

でなければならない。よって

この値を用い、(2)と同様に における差をとると

係数比較により

この係数なら差が一致し、両辺は で0だから、十分性も成り立つ。

(4)

とおく。 を微分した式と、 倍を比較すると

したがって多項式 は定数である。

は奇数なので、上で示した対称性から に関して対称であり

一方、 は偶数なので は同じ点に関して符号を変え

よって であり、定数多項式 は恒等的に0である。したがって

が示された。