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東京大学 2002年度
後期・理系数学 後期 第3問

問題

区間 とする。 から で数列を定める。

(1) を満たす を求めよ。

(2) が固定点となる初期値 をすべて求めよ。

(3) ある項が固定点となる初期値を表せ。

(4) 初期値が(3)の条件を満たさないなら、 となる が存在することを示せ。

(5) 数列が収束するための初期値の必要十分条件を求めよ。

出典:東京大学 2002年度 後期日程 第2次学力試験 後期・理系 後期 第3問

方針

(1) 二つの一次式ごとに固定点を解く。(2)(3) 固定点集合の逆像を繰り返し取り、分母が2倍ずつ増えることを帰納法で示す。(4) 全項が 未満と仮定し、右枝に入った後の からの距離が毎回2倍になることから矛盾を出す。(5) 極限は連続性から固定点に限られ、各固定点近傍での距離の拡大を使う。

解答

(1)

では より では より 。したがって

(2)

固定点集合を とする。 の解は、 なら

である。逆像を3回取ると

よって

(3)

逆像を一回取るごとに、隣り合う点の間隔は半分になる。実際、 に対して帰納的に

となる。したがって求める初期値は

と表される有理数であり、逆にこれらはすべて条件を満たす。

(4)

(3)を満たさず、しかもすべての項が 未満だと仮定する。 の間は だから、やがて となる。以後も 未満という仮定の下では右側の式が続き、

である。 なら(3)に反し、そうでなければ左辺の距離は2倍を繰り返して、区間 内にとどまれない。いずれも矛盾する。よってある となる。

(5)

(3)の形なら、ある項以後は または で一定となるから収束する。

逆に とする。 で連続なので 、従って または である。 のとき、十分先では左枝にあり、零でない限り次項は2倍となるため0へは収束できない。 のときも、十分先では右枝にあり、 からの距離は零でない限り2倍となるため収束できない。従ってどちらの場合も、ある項が固定点そのものに一致する必要がある。

以上より必要十分条件は

である。