東京大学 2000年度
後期・理系数学 後期 第2問
- 試験区分
- 後期日程 第2次学力試験
- 対象
- 理科
- 分野
- 積分、数列
- 解法
- 体積計算、部分積分、極限計算、はさみうち
- 難易度
- 8 / 10 計算量 8 / 10 目安 —
問題
正整数lを与える.各正整数nに対して,関数
y=xlsinnx,0≦x≦2π
のグラフとx軸で囲まれる図形をCnとする.
(1) Cnをx軸のまわりに回転させてできる回転体の体積をVnとするとき,極限値
n→∞limVn
を求めよ.
(2) Cnをy軸のまわりに回転させてできる回転体の体積をWnとするとき,極限値
n→∞limWn
を求めよ.
出典:東京大学 2000年度 後期日程 第2次学力試験 後期・理系 後期 第2問
方針
(1) 円板法で sin2nx の平均値 1/2 を使う。(2) 円筒殻法で ∣sinnx∣ の平均値 2/π を、半周期ごとのリーマン和として示す。
解答
(1)
x 軸に垂直な断面は半径 ∣xlsinnx∣ の円であるから
Vn=π∫02πx2lsin2nxdx.
sin2nx=21−cos2nx
より
Vn=2π∫02πx2ldx−2π∫02πx2lcos2nxdx.
第2項の積分は部分積分により n→∞ で0に収束する。実際、端点項と残る積分はいずれも定数の 1/n 倍で押さえられる。従って
n→∞limVn=2π⋅2l+1(2π)2l+1.
すなわち
n→∞limVn=2(2l+1)π(2π)2l+1.
(2)
円筒殻法より
Wn=2π∫02πxl+1∣sinnx∣dx.
ここで連続関数 g(x)=xl+1 に対し
In=∫02πg(x)∣sinnx∣dx
を考える。区間を長さ π/n の 2n 個に分け、各区間で u=nx−kπ と置くと
In=n1k=0∑2n−1∫0πg(nkπ+u)sinudu.
g は閉区間で一様連続だから、n→∞ で各積分中の g((kπ+u)/n) を g(kπ/n) に置き換えた全誤差は0に収束する。従って
In−n2k=0∑2n−1g(nkπ)⟶0.
右の和は
π2k=0∑2n−1g(nkπ)nπ⟶π2∫02πg(x)dx.
従って
n→∞limWn=2π⋅π2∫02πxl+1dx=l+24(2π)l+2.