問題
を正整数とし,を変数とする次多項式について次の条件
を考える.ただし,と定める.このとき,次の問に答えよ.
(1) に対し,を求めよ.
(2) すべてのに対し,条件(C)を満たすが存在し,しかもただ一つであることを示せ.
(3) 正整数に対し,次の多項式を次の条件が成立するように定める.
このとき,個の整数がそれぞれただ一つ存在して
と表されることを示せ.
出典:東京大学 2000年度 後期日程 第2次学力試験 後期・理系 後期 第1問
方針
(1) 係数比較で求める。(2) 差分作用素が 次項を 次項へ移し、その最高次係数を 倍する三角構造を用いる。(3) を階乗型多項式で表し、整数点で順次係数を決める。
解答
(1)
のとき
より
では とおくと
係数比較により だから
(2)
多項式に作用する差分を
と書く。 に対して
である。従って、 の係数を高次から順に選べば
を満たす 次多項式を作れる。最後に定数項を選んで とすれば存在が示される。
また二つの解の差を とすると
非定数多項式 なら の次数は で0にはならない。従って は定数であり、さらに だから である。よって解はただ一つである。
(3)
条件を満たす多項式は
である。実際、 で0となり、 である。
条件 (C) を整数 に順次用いると
となるので、 は整数である。
まず を代入して
と定める。次に に対して順に
と定める。ここで
は整数であるから、帰納的にすべての は整数となる。
このように作った
は の 点で と一致する。両者の次数は高々 なので恒等的に一致する。また へ順に代入すれば各 が一意に決まる。従って整数 はそれぞれただ一つ存在する。