問題
正四面体の各頂点をとする。ある頂点にいる動点は,同じ頂点にとどまることなく,1秒ごとに他の3つの頂点に同じ確率で移動する。がに秒後に存在する確率を で表す。
とするとき,と を求めよ。
出典:東京大学 2000年度 前期日程 第2次学力試験 文系 第3問
方針
次に にいる確率は、直前に 以外の3頂点のどれかにいて、そこから に移る確率の和である。各頂点から他の3頂点へ等確率で移るので、 という1変数漸化式が各 について独立に成り立つ。平衡値 との差を取ると公比 の等比数列になるため、初期値 を代入して求める。
解答
時刻 に にいるためには、時刻 に 以外の頂点にいて、そこから へ移ればよい。どの頂点からも他の3頂点へ同じ確率 で移るから である。これを
と変形する。
したがって は公比 の等比数列であり、 が成り立つ。
まず だから であり、すべての について である。
次に だから
である。したがって である。
別解。4つの確率を縦ベクトルで表すと、1秒ごとの移動は「対角成分が 、その他が 」である行列を掛けることに対応する。この行列は、全成分が等しい部分をそのまま保ち、和が のずれを 倍する。したがって全頂点の平衡値 からのずれが毎秒 倍になる、という上の解法と同じ結論が得られる。