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東京大学 1999年度
後期・理系数学 後期 第3問

問題

座標平面上にある2つの四角形が相似であるとは,対応する4つの頂点における内角がそれぞれ等しく,かつ対応する辺の長さの比がすべて等しいこととする.このとき

と書く.ただし,四角形と書くときには,4つの頂点は図のようにつねに時計と反対回りに並んでいるものとし,また四角形は周および内部を込めて考えるものとする.
四角形が与えられたとき,この四角形から出発して,任意の整数に対して四角形を以下のように帰納的に定める.

(I) のときは,与えられた四角形とする.

(II) のときは,四角形まで定まったとして,四角形

となる四角形として定める.

(III) のときは,と負の向きに進んで,四角形まで定まったとして,四角形

となる四角形として定める.

こうして定まった四角形と書くことにする.
さて,座標平面上の3点

を考える.原点をとし,線分上に原点以外の1点をとる.点から線分に平行にひいた直線と,線分との交点をとする.このようにして定まる四角形から出発して,上記のようにして得られる四角形の系列

について考える.

(1) を求めよ.

(2) 線分上のある点をえらび,それにより定まる四角形から出発して,四角形の系列を作ったところ,ある0でない整数が存在して,となったという.このとき,点の座標を求めよ.また,となる整数の値をすべて求めよ.

(3) 線分上のある点をえらび,それにより定まる四角形から出発して,四角形の系列を作ったところ,これら四角形が座標平面から原点を除いた部分を,辺と頂点以外には互いに重なることなく,すき間なくおおったという.このような性質をもつ点をすべて求め,それらの座標を記せ.またそれらの場合のおのおのについて,点に含まれるような整数の値をすべて求めよ.

% 図は省略(本文の定義を使用)

出典:東京大学 1999年度 後期日程 第2次学力試験 後期・理系 後期 第3問

方針

複素数で各四角形を表す。 とおくと となり、系列は原点中心の相似変換 の整数べきで表せる。周期、敷き詰め、指定点の所属を と偏角で判定する。

解答

点を同じ文字の複素数で表す。

(1)

従って

(2)

は線分 上にあるから

と書ける。 の条件を座標で解くと

また である。

ここで

とおく。偏角と絶対値は

相似の向きと頂点の順序から、 へ移す相似変換は

である。帰納的に、負の添字も含めて

となる。

ある となるには

が必要十分である。従って 、すなわち であり

このとき だから

従って求める整数は

である。

(3)

だから

はこれを角 だけ順次回転し、倍率 で拡大縮小したものである。添字を8増すと同じ方向の扇形へ戻り、倍率は になる。同じ方向の層が重なりも隙間もなく半径方向を覆うための必要十分条件は

従って

より、求める点は

または

である。8つの剰余類が角度方向をちょうど一周し、同じ剰余類の層の倍率が4になるので、これらは十分条件も満たす。

最後に を考える。

従って に入る可能性があるのは、 の始辺または終辺上に来る

の場合だけである。

の場合、 では

より 、従って である。 では

より 、従って である。よって

の場合も同様に、前者から 、後者から を得る。よって