問題
座標平面上の原点をとする.また座標および座標がともに整数であるような点を格子点という.
(1) を正の実数とする.点を通り,傾きがの直線と単位円との以外の交点をとする.の座標を求めよ.つぎに,を満たす2つの実数,に対し,線分の長さを求めよ.
(2) ,とし
とおく.もし,がともに有理数ならば,線分の長さもまた有理数となることを示せ.
(3) 任意に与えられた3以上の整数に対し,つぎの条件(C1),(C2),(C3)をすべて満たす個の異なる点が,座標平面上に存在することを証明せよ.
(C1) はすべて格子点である.
(C2) のどの異なる3点も一直線上にない.
(C3) のどの異なる2点,に対しても,線分の長さは整数である.
方針
(1) 直線を円へ代入して交点と弦長を求める。(2) 半角の正接から が有理数になることを使う。(3) 単位円上に多数の有理点を選び、共通倍数で拡大する。
解答
(1)
直線は
である。これを に代入し、既知の根 を除くと
従って のとき、座標差を計算して
(2)
直線 の傾きは だから
が有理数なら
はともに有理数である。同様に が有理数なら も有理数である。
点 の単位円上での偏角はそれぞれ なので、その弦長は
ここで
は有理数である。従って弦長も有理数である。
(3)
を満たす相異なる有理数を選ぶ。例えば
でよい。 とし、対応する単位円上の点を とする。(1)および半角公式から各 の座標は有理数であり、(2)から任意の二点間距離も有理数である。
有限個の座標と距離の分母の公倍数を とし
とおく。すると各 は格子点で、任意の二点間距離は整数である。また は同一円周上の相異なる点であり、一直線と円の交点は高々2個だから、どの3点も一直線上にない。相似拡大でこの性質は保たれる。
従って は (C1)、(C2)、(C3) をすべて満たす。