問題
,は実数で,とする。平面に原点および2点,をとる。
(1) が鋭角三角形となるための,の条件を不等式で表し,点の範囲を平面上に図示せよ。
(2) ,を整数とする。,が(1)で求めた条件を満たすとき,不等式
が成り立つことを示せ。
出典:東京大学 1998年度 前期日程 第2次学力試験 文系 第2問
方針
(1)は三角形の3つの角がすべて鋭角であることを、それぞれの頂点に集まる2本のベクトルの内積が正である条件として表す。, , の順に調べると、 と が得られ、図示では中心 、半径 の円の外側を縦帯 の中で取る。(2)は(1)の下限 を使って左辺を下から評価し、残った式が の一次式で、端点 では整数の連続積になることを利用する。
解答
(1)
が鋭角である条件は である。ここで , だから である。
次に が鋭角である条件は である。, より すなわち である。
最後に が鋭角である条件は である。, だから すなわち である。
以上より求める条件は である。さらに なので、境界は である。したがって図示すべき範囲は、縦帯 の中で、この円の外側にある部分である。境界はすべて含まない。なおこの条件では自動的に である。
(2)
まず のとき、左辺は である。整数 について、連続する2整数の積 は0以上であるから、この場合は成り立つ。
以下 とする。(1)より であるから、 に注意して
である。右辺を整理すると
となる。
この式を とおくと、 は の一次式である。端点での値は および である。, は整数なので、どちらも連続する2整数の積であり0以上である。 では、一次式 の値は と の間にある。したがって である。よって となり、特に が成り立つ。