問題
一辺1の正三角形で平面を分割する。最初に有限個の単位正三角形を塗り、1回ごとに、塗られた三角形と辺を共有する三角形をすべて塗る。
(1) 最初が1個のとき、回後の個数を求めよ。
(2) 最初が2個以上の任意の有限配置で、回後の個数をとする。は常に存在するか。存在するなら値を求めよ。
出典:東京大学 1997年度 後期日程 第2次学力試験 後期・理系 後期 第1問
方針
辺を共有する移動回数を距離とみなし、1個から距離以内にある三角形を数える。任意の有限初期配置は、基準三角形からの最大距離だけ半径をずらした二つの領域ではさむ。
解答
二つの単位正三角形の間の距離を、辺を共有する三角形へ移る最小回数とする。1回の操作は、塗られた集合の距離1以内を新たに塗ることに等しい。(1)最初の三角形から距離がちょうどである三角形を、格子の3方向に沿って一周して数えると個である。実際、第1層は3個であり、層を一つ外へ移すたび、三つの方向の各辺列が1個ずつ伸びて合計3個増える。従って
(2)
最初に塗られた有限集合をとし、その中の一つをとする。からの各三角形までの距離の最大値をとおく。回後の集合は各を中心とする距離以内の領域の和集合である。だから、中心の距離以内の領域を含む。一方、三角不等式より、その和集合は中心の距離以内の領域に含まれる。よって
従って
ここで(1)の式から、固定したに対して
はさみうちにより、どの有限な初期配置でも極限は存在し、