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東京大学 1994年度
後期・理系数学 後期 理科第2問

問題

一辺の長さがの正方形の内部に半径1の円が入っている.ここでとする.この円が図のように正方形の角から出発して正方形の辺にそってすべらずに正方形の内部をころがる.ただし円が正方形の他の辺に接すれば次にはその辺にそってすべらずにころがるとする.この円の中心が最初にもとの位置にもどってくるまでの円周上の点の軌跡を考える.

(1) の軌跡の始点と終点が一致するためのの条件を求めよ.

(2) は(1)の条件を満たす最小の長さとする.このときの軌跡の長さのとりうる値の範囲を求めよ.

東京大学 1994年度 後期 理科第2問の図1
出典:東京大学 1994年度 後期日程 第2次学力試験 後期・理系 後期 理科第2問

方針

中心軌跡の周長が円の回転角になる。(2)では各辺上の点 の速さを初期偏角で表し、向かい合う辺をまとめて、周期関数の長さ の区間積分の最大・最小へ帰着する。

解答

(1)

円の中心は一辺 の正方形を一周する。半径1で滑らないから、円の総回転角は である。したがって始点と終点が一致する条件は

すなわち

である。

(2)

最小の場合は である。最初の辺の進行方向を角0とし、点 への半径の初期偏角を とする。各辺で中心が 進んだとき、第1・第3辺での速さの2乗は 、第2・第4辺では となる。よって全長

とおくと

したがって

ただし は長さ の区間である。被積分関数の周期は である。最大点を の中央に置くと積分は最大、最小点を中央に置くと最小になるから

初期位置を連続的に変えれば中間値もすべてとる。よって