問題
を原点とする平面の1次変換があって,任意の点がうつされる点をとするとき,線分の長さは線分の長さの2倍になっている.とくには点を点にうつす.このような1次変換を表す行列を求めよ.
出典:東北大学 1981年度 前期日程 第2次学力試験 文系 前期 第1問
方針
点 の移った先が与えられているので、行列の第1列は に固定される。第2列を と置き、任意の点 の長さが常に2倍になる条件を、 の恒等式として係数比較する。第1列の長さがすでに2であること、第1列と第2列が直交すること、第2列の長さも2であることを読み取ると、符号が2通り残る。
解答
求める行列を
とおく。これは、点 が に移るので、行列の第1列が であることによる。
任意の点 の移った先 は である。条件より、すべての実数 に対して が成り立つ。左辺を展開すると
である。これが と恒等的に等しいので を得る。
第1式から である。これを第2式に代入すると すなわち である。したがって となる。よって求める行列は
である。
別解。長さがすべて2倍になる1次変換では、基本ベクトルの移った先はともに長さ2で、しかも互いに直交する。第1の基本ベクトルの移った先は で長さ2である。これに垂直で長さ2のベクトルは と の2つだけなので、第2列も同じ2通りに決まる。