大阪大学 2013年度
文系数学 第3問
- 試験区分
- 前期日程 第2次学力試験
- 対象
- 文系
- 分野
- 関数、積分
- 解法
- 絶対値の処理、面積計算、微分による最大最小
- 難易度
- 6 / 10 計算量 5 / 10 目安 —
問題
曲線y=x2+x+4−∣3x∣と直線y=mx+4で囲まれる部分の面積が最小となるように定数mの値を定めよ.
出典:大阪大学 2013年度 前期日程 第2次学力試験 文系 第3問
方針
絶対値の折れ目 x=0 で曲線を左右の放物線に分け、直線との差が0になる点を調べる。右側に囲まれる部分は m≧−2 のとき、左側に囲まれる部分は m≦4 のときに現れる。−2≦m≦4 では左右の面積の和を m の関数として最小化し、外側の範囲では片側だけの面積が大きくなることを確認する。別解として、m+2 と 4−m の和が一定であることから、凸性で左右の幅が等しいときに最小と見ることもできる。
解答
曲線を y=x2+x+4−∣3x∣ とする。x≧0 では ∣3x∣=3x なので y=x2−2x+4 である。直線 y=mx+4 との差は (x2−2x+4)−(mx+4)=x2−(m+2)x=x(x−m−2) である。したがって右側 x≧0 に囲まれる部分ができるのは m+2≧0、すなわち m≧−2 のときであり、その面積は ∫0m+2{mx+4−(x2−2x+4)}dx=∫0m+2{(m+2)x−x2}dx
=[2m+2x2−3x3]0m+2=6(m+2)3
である。
一方、x≦0 では ∣3x∣=−3x なので y=x2+4x+4 である。直線との差は (x2+4x+4)−(mx+4)=x2+(4−m)x=x(x+4−m) である。左側 x≦0 に囲まれる部分ができるのは m−4≦0、すなわち m≦4 のときであり、その面積は ∫m−40{mx+4−(x2+4x+4)}dx=∫m−40{(m−4)x−x2}dx =6(4−m)3 である。
したがって −2≦m≦4 のとき、囲まれる部分の面積は A(m)=6(m+2)3+(4−m)3 である。微分すると A′(m)=21{(m+2)2−(4−m)2} =21{(m+2)−(4−m)}{(m+2)+(4−m)}=6(m−1) である。よって A(m) は m=1 で最小となる。このとき面積は A(1)=633+33=9 である。
また、m<−2 のときは左側だけに囲まれる部分ができ、その面積は 6(4−m)3>663=36 である。m>4 のときは右側だけに囲まれる部分ができ、その面積は 6(m+2)3>36 である。これらは m=1 のときの面積9より大きい。
したがって面積が最小となるのは m=1 である。
別解。−2≦m≦4 では右側の幅を u=m+2、左側の幅を v=4−m とおくと u≧0,v≧0,u+v=6 であり、面積は 6u3+v3 である。u+v=6 のもとで u3+v3=(u+v)3−3uv(u+v)=216−18uv だから、面積を最小にするには uv を最大にすればよい。和が一定の2数の積は等しいとき最大なので u=v=3 である。したがって m+2=3 より m=1 を得る。