大阪大学 2007年度
理系数学 第1問
- 試験区分
- 前期日程 第2次学力試験
- 対象
- 理系
- 分野
- 積分、関数
- 解法
- 体積計算、極限計算、計算整理
- 難易度
- 6 / 10 計算量 5 / 10 目安 20分
問題
nを自然数とする.関数y=xのグラフをCとし,C上の2点(n,n)と(n+1,n+1)を通る直線をlとする.Cとlで囲まれた部分をx軸のまわりに1回転させてできる回転体の体積をVとする.このときn→∞limnaV=bを満たす正の数a,bを求めよ.
出典:大阪大学 2007年度 前期日程 第2次学力試験 理系 第1問
方針
弦の両端を a=n,b=n+1 とおき,x=n+u (0≦u≦1) で区間を長さ1にそろえる。曲線上の半径の2乗は x=(1−u)a2+ub2,弦上の半径は (1−u)a+ub である。したがって断面積の差は u(1−u)(b−a)2 ときれいに出る。体積を積分で求めたあと,(n+1−n)2=1/(n+1+n)2 を使って極限を評価する。
解答
a=n,b=n+1 とおく。また x=n+u(0≦u≦1) とおく。このとき曲線 C 上の点の y 座標は x であり,その2乗は x=n+u=(1−u)n+u(n+1)=(1−u)a2+ub2 である。
一方,弦 l 上の y 座標は,両端の値を一次補間して (1−u)a+ub である。y=x は上に凸でない,すなわち下に曲がるグラフなので,この弦はグラフの下側にある。したがって回転体の体積 V は V=π∫01{(1−u)a2+ub2−((1−u)a+ub)2}du である。
ここで中身を整理すると
(1−u)a2+ub2−((1−u)a+ub)2=(1−u)a2+ub2−((1−u)2a2+2u(1−u)ab+u2b2)=u(1−u)a2+u(1−u)b2−2u(1−u)ab=u(1−u)(b−a)2
である。よって V=π(b−a)2∫01u(1−u)du=6π(b−a)2 である。すなわち
V=6π(n+1−n)2=6π⋅(n+1+n)21
である。
したがって nV=6π⋅(n+1+n)2n であり,(n+1+n)2no41 だから limn→∞nV=24π である。
また V は 24nπ と同じ程度で小さくなるので,naV が正の有限値に収束するには a=1 でなければならない。よって a=1,b=24π である。