大阪大学 2002年度
文系数学 第2問
- 試験区分
- 前期日程 第2次学力試験
- 対象
- 文系
- 分野
- 図形と方程式、微分、積分
- 解法
- 接線・法線、面積計算、微分による最大最小
- 難易度
- 5 / 10 計算量 5 / 10 目安 18分
問題
平面上に3つの放物線
C1:y=−x(x−1),C2:y=x(x−1),C:y=21x2+ax+b
を考える.いま実数tに対して,CはC1上の点(t,−t2+t)を通り,その点でC1と共通の接線をもつとする.
(1) a,bをtを用いて表せ.
(2) 2つの放物線C,C2で囲まれた部分の面積Sをtを用いて表せ.
(3) tを動かすとき,Sの最小値を求めよ.
出典:大阪大学 2002年度 前期日程 第2次学力試験 文系 第2問
方針
(1) は接点での y 座標の一致と接線の傾きの一致を式にする。(2) では C2−C が2次式になり、2つの交点間でその符号が一定になる。零点間の距離を判別式から求め、∫r1r2A(x−r1)(x−r2)dx 型の面積公式を使うと、計算を短く整理できる。(3) は面積式に現れる 3t2−3t+1 の最小化に帰着する。
解答
(1)
C1:y=−x(x−1)=−x2+x であるから、C1 の導関数は y′=−2x+1 である。一方、C:y=21x2+ax+b の導関数は y′=x+a である。 C が C1 上の点 (t,−t2+t) で共通の接線をもつので、まず傾きの一致から t+a=−2t+1 である。したがって a=1−3t である。
また C がこの点を通るから 21t2+at+b=−t2+t である。a=1−3t を代入すると 21t2+(1−3t)t+b=−t2+t より −25t2+t+b=−t2+t となる。よって b=23t2 である。
(2)
C2:y=x(x−1)=x2−x であるから、C2−C=x2−x−(21x2+(1−3t)x+23t2) =21x2+(3t−2)x−23t2 である。この2次式を h(x) とおく。
判別式は
D=(3t−2)2−4⋅21⋅(−23t2)=12t2−12t+4=4(3t2−3t+1)
である。3t2−3t+1=3(t−21)2+41>0 なので、2つの交点は常に異なる。2つの零点を r1<r2 とすると、零点の差は r2−r1=1/2D=43t2−3t+1 である。 h(x) は上に凸であるから、r1<x<r2 では h(x)<0 である。したがって囲まれる面積は S=∫r1r2−h(x)dx である。一般に h(x)=21(x−r1)(x−r2) なので、L=r2−r1 とおくと
S=21∫r1r2(x−r1)(r2−x)dx=21⋅6L3=12L3
である。よって
S=121(43t2−3t+1)3=316(3t2−3t+1)3/2
である。
(3)
面積 S は 3t2−3t+1 の増加関数として表されている。ここで 3t2−3t+1=3(t−21)2+41 であるから、最小値は t=21 のときである。このとき
Smin=316(41)3/2=316⋅81=32
である。
別解。(2) の面積は、2次式の標準形から直接出してもよい。h(x) の軸を中心に u=x−2r1+r2 とおくと、交点間では −h(x)=21((2L)2−u2) である。よって
S=21∫−L/2L/2(4L2−u2)du=12L3
となり、同じ式に至る。